検索窓
今日:7 hit、昨日:8 hit、合計:33,191 hit

No.2 ページ3

.






私の担任の先生は夜蛾正道さん、なんともいかつい風貌である。






自室に荷物を運び、真新しい制服に腕を通す。





黒が基調の、品の良いマリン風のワンピース。




「好きなようにカスタマイズして良い」とは言われたけど、ここまで制服って変えて良いものなのか?と思いつつ


要望したものが届いたのだから良いのか、と納得している。




筆記用具と貴重品を、鞄にそれっぽくつめこみ自室を後にする。



履き慣れたブーサンは母の遺品


ヒールがあるためか、履く度に、母が見ていた世界を見れているような気がしている。


目的の教室の前に着くと、いきなり緊張感に襲われ、そっと深呼吸をして扉を開く。




意を決して開かれたその扉の先には机が四つ用意されていて、その中の一つに人が座っていた。




「おはよう」




素早く私を見つけた彼は、目を細めて笑った。





『あ、おはよう』




緊張とはまた別の何か、胸が跳ね上がる。




彼が座るのは、教卓から見て左から二番目の席

私はどこに座ればいいかわからず、その狼狽える姿をみる彼は、また笑っていた。




「別に好きなところに座りなよ」



優しく包まれるようなその言葉に甘え、私はそのまま彼の右隣に荷物を置く。





『私、美甘A、よろしくね』




勇気を振り絞って差し出した私の手に、彼の手が重なることはなかった。





無機質な電子音が教室に反響する。





『あ、ごめん、私だ』





通知切らないとだね、





とヘラヘラと笑い、スマホを鞄から取り出し、通知を確認してスマホを閉じる。





「夏油傑だよ、よろしく。」





そう言って微笑み返してくれる彼に、また鼓動は早くなった。






No.3→←No.1



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (116 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
398人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 夏油傑
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

後輩(プロフ) - 雪菜さん» ご指摘ありがとうございます。気づけていなかったので助かりました! (8月22日 3時) (レス) id: 5118fb11d7 (このIDを非表示/違反報告)
雪菜(プロフ) - オリジナルフラグつけたままですよ!ルール違反になってしまいます。 (8月22日 3時) (レス) id: f0574d2f45 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:後輩 | 作成日時:2023年8月20日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。