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No.17 ページ18

※夏油side


『おまたせ、待たせちゃったかな?』


1週間ぶりの美甘さん、立て続けに任務が入っていたためか、心做しかやせ細っている。


「私もさっき着いたところだよ、それじゃあ行こうか」

ここまで人に甘くなるのは私らしくない、と思いつつ、何故か彼女には優しくしなきゃいけないような気がしていた。

『エスコートどうもありがとう』

私の隣を少しの感覚を空けて歩く美甘さんの香り


都心行きの電車では、最近の授業の内容を話していた。

何しろ1週間分授業に出れていなかったから色々不安なのだそう。

テストの時は一緒に勉強しよう。だとか、ノート写させてもらうね。だとか。

一般的な高校生の会話だった。



都心に着き、お昼飯をご馳走した。

美甘さんは少食なようで、その食べる姿までもが儚かった。



『そういえば夏油くんは何か欲しいものでもあるの?』

御食事処を出た後、美甘さんが私の顔を覗き込む。


「香水が欲しくて」

美甘さんは何か使ってる?

勇気を出してのその発言は沈黙に包まれた。

『私香水は使ってないかなー?

でも香りには詳しい自信あるから、選んであげようか?』


まるで私の心を見透かしているようなその発言に、自然と笑みがこぼれる。

「私も香りに敏感ではあるのだけど、生憎敏感なだけでね、是非お願いしたい。」


ふんわりとした笑みを向けてくれる彼女は、ポケットからスマホを取りだし、色々なお店を調べてくれていた。

最初から最後までエスコートできないところ、私はかっこがつかないな、とため息をこぼしそうになった。


香水を選びながら、美甘さんに似る香りを幾度となく探していた。

気持ち悪いと思われる行動だが、この形容詞がたい香りは一体何なのか、証明したかったのだ。


結果は、見つからなかった。


メンズ用の爽やかな香りのする香水を購入し、今日の買い物は以上となった。


本当は、任務の話も聞きたかったのだがね。





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後輩(プロフ) - 雪菜さん» ご指摘ありがとうございます。気づけていなかったので助かりました! (8月22日 3時) (レス) id: 5118fb11d7 (このIDを非表示/違反報告)
雪菜(プロフ) - オリジナルフラグつけたままですよ!ルール違反になってしまいます。 (8月22日 3時) (レス) id: f0574d2f45 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:後輩 | 作成日時:2023年8月20日 15時

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