彼らの変わった友情関係.2 ページ8
訓練場に来た私は、目の前に広がる光景にただただ絶句していた。
『すげぇ！どっちも全く揺らがねえぞ！』
『十分経過したぞ！まだ耐えるか！？』
獄卒達が歓声を上げる先。そこには私のよく知る人物達がーーーーー何故かバランスボールに乗っていた。
乗ると言っても座っているわけではない。寝転がっているわけでもなかった。直立しているのだ。バランスボールの上に。ピクリとも動かずに！
「何やってんの、あいつら……」
『見りゃわかるだろ？バランス対決だよ』
私の呟きに、入り口にいた獄卒が楽しそうに答えた。確かに見ればわかる。でも私が聞きたいのはそういうことじゃないんだ。どうしてこうなったかなんだよ。
『いつもの事だよ。Aはあまりここに来ないから知らないかもしれないけど』
「いつもこんな事やってるの！？」
開いた口が塞がらないとはこういうことではないだろうか。馬鹿馬鹿しすぎる。こんなのも鍛錬の内の一つなのだろうか。
『いつもコレとは限らないぜ。前回は一キロメートル走だったし、前々回は暗算だったし』
「一キロメートル走はともかく、暗算は鍛錬なの？」
そう言われると、バランス対決はまだまともに思えてくるから不思議だ。
その声が聞こえたのか、谷裂が怪訝そうにこちらを見た。と同時に目が大きく見開かれる。
「あっ！」
動揺のせいか、微動だにしなかった谷裂の身体がぐらりと揺れた。慌てて体制を立て直そうとするが、一度崩れたバランスはなかなか取り戻すことが出来ず、谷裂はそのまま床に足を着けてしまった。
あれ……？これ、もしかして私のせい？
『おおおお！斬島の勝ちだ！』
『くそ、負けたー』
『夜飯奢りキター！』
ギャラリーから歓声と落胆の声が上がる。どうやらどちらが勝つかで賭けていたらしい。これ、本当に鍛錬だよね…？
とりあえず勝負は終わったらしいので、バランスボールから下りた斬島と谷裂の元に駆け寄る。
「お疲れ様二人共！」
「A、何故ここにいるんだ」
「えーっと……その、なんとなく？」
まさかライバル疑惑の真相を調べに来たなんて言えない。
谷裂は納得していないような表情を浮かべながらも、深くは追求してこなかった。あまり興味がなかったのだろう。た、助かった……。
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akane(プロフ) - 鬼徹とのコラボストーリーが面白かったです。(⌒‐⌒)続きが気になります。( ´∀｀) (2017年1月16日 20時) (
レス) id: 1b44bb0a87 (このIDを非表示/違反報告)
紅月(プロフ) - 名無しさん» 楽しんでいただけたようで嬉しいです！田噛はどうしてもツンデレになっちゃうんですよねぇ……。いつかはツン:デレ=3:7くらいの話を書きたいですww 応援ありがとうございます！更新頑張ります！ (2015年4月29日 21時) (レス) id: f152ab1d97 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - コメント失礼します！今日初めて拝見しましたが、一気に読んじゃいました！田噛くんのツンデレ具合が好きです。更新、楽しみにしています！ (2015年4月29日 19時) (レス) id: 31c782cab8 (このIDを非表示/違反報告)
紅月(プロフ) - 蓮水さん» 可愛いですよねー(´ω｀)まさかこんなにあずにゃんについてコメントが来るとは思いませんでしたがww (2015年3月21日 22時) (レス) id: f152ab1d97 (このIDを非表示/違反報告)
沫村 - 紅月さん» 成る程、それは分からなくはないですね^^ (2015年3月20日 23時) (携帯から) (レス) id: 992fc19708 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅月 | 作成日時：2015年3月6日 16時
