お菓子作り+獄卒=カオス.8 ページ20
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「クッキー作りだぁ？」
「Aにやろうと思ってな。田噛も協力してくれるか？」
「だるい、面倒い」
斬島の頼みを速攻で断る田噛。しかし佐疫がそれを許さなかった。
「でも田噛、料理上手いじゃない。ねぇ皆？」
「そういえば、オレ田噛が料理してるとこ見たことねえなー」
「おれもー。折角だし、見てみたいなぁ」
「お前も一緒に作れ」
「講師は多い方がいい。頼む」
どうやら田噛に味方はいないらしい。谷裂に至っては完全に道連れだ。この状況をどう打開するべきか、田噛は思考を巡らせる。
「……チッ。やりゃいいんだろ」
が、結局は折れた。今断れば一生佐疫に呪われそうな気がしたのだ。普段笑顔で優しい佐疫は、実は獄卒で一番恐ろしく腹黒いことを知っている。
「流石田噛。そう言ってくれると思ってたよ。はいコレ、田噛の分ね」
どの口が言うか。
心中で毒づきながら田噛は生地を受け取った。同じように六等分された生地を貰った四人は、とても興味深そうに生地を捏ねたりちぎったりしている。
「谷裂もなんだかんだ言って楽しそうじゃねえか……」
獄卒は皆好奇心旺盛だ。谷裂も口では嫌がりながらも、内心このクッキー作りに興味津々なのだろう。
田噛は深い溜息を吐くと、丸まった生地を麺棒で伸ばし始めた。こういうのは諦めが肝心だ。さっさと作って終わらせてしまうに限る。
「おお！田噛スゲェ！」
「手際いいねぇ」
「む……」
「流石だな」
「あはは、凄い凄い」
いつの間にか、全員の視線が田噛の手元に集中していた。茶化す佐疫に素早くパンチを繰り出すが、紙一重で避けられる。
「チッ」
「あは、ごめんね田噛。つい面白くて」
そう言う佐疫に悪びれる素振りはない。田噛はやり場のないイライラをぶつけるように、隣で生地を弄っていた平腹の頭を掴んだ。
「あー……うぜぇ」
「痛い痛い痛い！何！？ギャアアアア！」
六人しかいない調理室に平腹の叫び声が響く。
ギャーギャーと騒ぎ合う二人の隣で、四人は順調に自身の生地を広げていった。
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akane(プロフ) - 鬼徹とのコラボストーリーが面白かったです。(⌒‐⌒)続きが気になります。( ´∀｀) (2017年1月16日 20時) (
レス) id: 1b44bb0a87 (このIDを非表示/違反報告)
紅月(プロフ) - 名無しさん» 楽しんでいただけたようで嬉しいです！田噛はどうしてもツンデレになっちゃうんですよねぇ……。いつかはツン:デレ=3:7くらいの話を書きたいですww 応援ありがとうございます！更新頑張ります！ (2015年4月29日 21時) (レス) id: f152ab1d97 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - コメント失礼します！今日初めて拝見しましたが、一気に読んじゃいました！田噛くんのツンデレ具合が好きです。更新、楽しみにしています！ (2015年4月29日 19時) (レス) id: 31c782cab8 (このIDを非表示/違反報告)
紅月(プロフ) - 蓮水さん» 可愛いですよねー(´ω｀)まさかこんなにあずにゃんについてコメントが来るとは思いませんでしたがww (2015年3月21日 22時) (レス) id: f152ab1d97 (このIDを非表示/違反報告)
沫村 - 紅月さん» 成る程、それは分からなくはないですね^^ (2015年3月20日 23時) (携帯から) (レス) id: 992fc19708 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅月 | 作成日時：2015年3月6日 16時
