お菓子作り+獄卒=カオス.4 ページ16
順調にバターを混ぜていた時だった。
スパーン！と景気良い音を立てて調理室の扉が開く。入ってきた人物はチャームポイントとも言える黄色い瞳で斬島達を見ると、一目散に駆け寄ってきた。
「なになになに！？なにやってんの！？オレもやる！やりたい！」
「平腹。どうしたの？」
ハイハイハイハイ！と子供のように手を上げて斬島に迫る平腹をやんわりと制止しながら、佐疫は尋ねる。
「斬島達いねえなぁって思って家政婦に何処にいるか聞いたら、ここでなんか作ってるって教えてくれた！何作ってんの？オレも作れる？」
「そうだったんだ。それと平腹、やらせてあげるからちょっと落ち着いてくれない？」
「マジで！？やった！」
何を作っているのかも分からないのに、とりあえずやらせてもらえると知りワーワーとはしゃぎ回る平腹。佐疫は小さな子供を相手にするように、少し大きめの声で平腹に声を掛けた。
「平腹！やり方説明するからおいで！」
「分かった！」
一瞬にして佐疫の隣に移動する平腹に、佐疫も苦笑するしかない。佐疫は薄力粉とふるいを準備すると、平腹にも分かるよう簡単にやり方を説明した。
「今、斬島の前にボウルがあるでしょう？平腹にはあのボウルの中にこの粉を入れて欲しいんだ」
「それだけ？」
「ううん、その粉の入れ方が少し難しいんだよ」
佐疫はふるいを手に取ると、平腹の前に掲げた。
「このふるいの中に粉を入れて、ボウルの上で横をトントンって叩くんだ。そうしたら細くなった粉がボウルの中に入るでしょう？」
「分かった！佐疫貸して！」
「はいはい。斬島、もう混ざった？」
「ああ」
グラニュー糖と卵を入れた生地を混ぜ終えた斬島が、平腹と場所を交代する。平腹はシャツの袖をまくると、嬉しそうに佐疫から受け取ったふるいを構えた。
お菓子作り+獄卒=カオス.5→←お菓子作り+獄卒=カオス.3
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 123人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
akane(プロフ) - 鬼徹とのコラボストーリーが面白かったです。(⌒‐⌒)続きが気になります。( ´∀｀) (2017年1月16日 20時) (
レス) id: 1b44bb0a87 (このIDを非表示/違反報告)
紅月(プロフ) - 名無しさん» 楽しんでいただけたようで嬉しいです！田噛はどうしてもツンデレになっちゃうんですよねぇ……。いつかはツン:デレ=3:7くらいの話を書きたいですww 応援ありがとうございます！更新頑張ります！ (2015年4月29日 21時) (レス) id: f152ab1d97 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - コメント失礼します！今日初めて拝見しましたが、一気に読んじゃいました！田噛くんのツンデレ具合が好きです。更新、楽しみにしています！ (2015年4月29日 19時) (レス) id: 31c782cab8 (このIDを非表示/違反報告)
紅月(プロフ) - 蓮水さん» 可愛いですよねー(´ω｀)まさかこんなにあずにゃんについてコメントが来るとは思いませんでしたがww (2015年3月21日 22時) (レス) id: f152ab1d97 (このIDを非表示/違反報告)
沫村 - 紅月さん» 成る程、それは分からなくはないですね^^ (2015年3月20日 23時) (携帯から) (レス) id: 992fc19708 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紅月 | 作成日時：2015年3月6日 16時
