＊有言実行 ページ5
布団の中は居心地がいい。そのため、ついつい朝寝坊をしちまう。
朝寝坊、と言っても、起きているのに布団から出ない、というようなものだ。最近小さい寒波が襲ってきているから、朝は冷えるのだ。
愛用のアイマスクをして布団にくるまっていると、足音が聞こえてきた。Aだろう。
よし、寝たふりをしてやろう。それともう一つ……。これは前々から考えていたことだ。どんな反応をしてくれるだろうか。非常に楽しみだ。
障子がスーッと開く。
Aは部屋に足を踏み入れると、正座をし、布団の中の俺をトントンと静かに叩いた。
「沖田隊長、おはようございます。朝ですよ」
頭からずっぽりと掛け布団をかぶって息を殺す。
「起きてますよね。狸寝入りはよしていただけますか」
……これは布団を剥がしにきてるな。それだけはご免こうむる。
「チッ……ま、バレたら仕方ねェ」
起き上がってアイマスクを取ると、いつものように
無表情でこちらを見ているAが視界に入った。
ちったァ笑えよな。怖いわ。
「朝礼、遅れないでくださいね」
Aが立ち上がった。
有言実行。
パッと手を伸ばす。その手は狙い通りにAの手を掴んだ。そして勢いよく引っ張る。
するとAはそのまま俺の胸にダイブした。
「ちょっ何するんですかこの変態イイイイ」
ジタバタと暴れているが、男の力には敵わないだろう。背中にまわした両腕にも力を入れている。
肩に顔を埋め、「あー、いい匂い」と呟くと、くすぐったそうに
「嗅ぐな……!!」
と怒ってきた。言い方が色っぽい。
「うるせェ」
Aを黙らせるため、俺は、Aの耳に唇をつけた。
ひっ、と固まるAに囁く。
「今日こそ
ニヤリと笑って離すと、Aは短い呼吸を繰り返して言い放った。
「……絶対言いません。あなたは私の人生において必要じゃありませんから」
顔真っ赤。可愛い。
とかなんとか思っていると、Aはバンッと障子を破りそうな勢いで出ていってしまった。
……やりすぎたか。
毎日スキンシップ多めと言えども。
まあいいか。
Aはクールだとか言われているが、正体はただのストイックな完璧主義者。
あれが欲しいとか、これはもうやめたいとか、一言も漏らさない。
滅多に口を開けて笑わないし、全ての仕事を終わらせないと絶対に家に帰ろうとしない。
俺が惹かれたのはそこだ。
俺のモンにして、強制的に、
その仮面を剥がしたい。
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白桃餅子 - マリーナさん» こちらこそ初めまして！ ですよね、沖田くんかっこかわいいですよね！ ゆ、夢主と一緒ですって！？ おめでとうございます！！（？）いいなあ……一緒だなんて……！ あ、返信遅くなって申し訳ありませんでした。 (2018年8月12日 19時) (
レス) id: 7a0c5e56cd (このIDを非表示/違反報告)
マリーナ - はじめまして！沖田くんがかっこいいし、かわいい！しかも夢主ちゃんと誕生日、血液型が一緒！ (2018年7月15日 14時) (レス) id: 05439fd47e (このIDを非表示/違反報告)
白桃餅子 - Sakurairoさん» 面白いと言っていただけて嬉しいです！ 確かに沖田くん可愛いですよね。書きながら悶えてます(笑)応援もありがとうございます！ テスト頑張ってきます……！ (2018年5月6日 14時) (レス) id: 7a0c5e56cd (このIDを非表示/違反報告)
Sakurairo(プロフ) - 面白いです！！沖田君の１つ１つの行動が可愛くて！ 更新待ってます！テスト勉強頑張ってくださいね！！ (2018年5月5日 17時) (レス) id: 5935e5da26 (このIDを非表示/違反報告)
白桃餅子 - 林檎はいつまでも……さん» いつもありがとう！ ドキドキしてくれたら本望ぜよ。 (2018年5月4日 12時) (レス) id: 7a0c5e56cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白桃餅子 | 作成日時：2018年1月14日 17時
