ずっと一緒に

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大人気分でワインを口に入れてるけど
普段ワインなんか飲み慣れてなくて、飲み方なんかわからない私たちのペースは早い



二人とも顔に出ないから見た目は変わらず
ぽっと可愛く赤い顔になる子が羨ましい
もう少し飲めばテンションは高くなるはず…





「それはそうと、臣の誕生日プレゼント考えたの？」



ワインをグビッと飲み干した真理が何気なく言う



おぅ忘れてた、そうだよそれだよ





「真理に相談しようと思ってた」


「そうなの？何にも考えてないの？」



真理のグラスにワインを注ぎながら頷く



「ってかさ、わかんないの」


「確かに悩むよね
困った時の翔太君に聞いてみる？」





それ待ってましただよ
私以外になんだかんだで近くにいるの翔太だし
男の人に聞くのが一番よね





「うんうん」


「今日、三代目って言ってたから臣と一緒じゃない？ラインしてみよ」





素早くラインを送った真理は携帯をテーブルに置くと





「わっ、電話だ」





すぐになる携帯
そんなところは広臣と一緒





ラインやメールより電話だもんねあなたたち
文字打つの面倒くさいんだもんね





話してるのを聞いてれば、ん？来る？広臣も？
電話を切った真理は、にやっと笑って





「臣と翔太来るって」









・









このいつもの店は広臣と翔太の友達
達也くんがやっている何ていうか
簡単に言うとアジアンちっくな居酒屋さん





タイやらバリやらの小物やら訳わかんない置物があって不思議な雰囲気のお店
何気にカウンターの隅にいるシーサーが可愛い





カウンターがあって、テーブルの席がいくつかあって、奥に座敷の部屋が一部屋ある
たまに酔い潰れてそこで雑魚寝をしちゃう事も
そんなに広くはないけど居心地は最高





料理は多国籍
メニューになくても頼むといろいろ作ってくれるし
試作品を食べろって持ってきたりしてくれる
カレーと生春巻きが美味しいんだけど、達也くんの味噌汁が一番好き





この達也くん、美容学校を出て有名な美容院で働き始めたのに給料が安くてやってけないって
学校に行ってた時にバイトしていた居酒屋さんに逆戻り、そのまま働いて去年自分でやり始めちゃった





いつもは達也くん一人だけど、忙しいと達也くんのダンディなパパとファンキーなママが手伝っている





達也くんも広臣と私にとって
真理と翔太と同じくらい大切な友達

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