ずっと一緒に

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いつもの店のいつものカウンター


とりあえずの生を一気で飲み干し空のジョッキ上げて



「おかわり〜」



………って…隣からジーっと……



「何？」


「何じゃない
臣 今日帰ってくんでしょ？」


「うん…」


「何その嫌そうな感じ」



そんな風に見えるよね
真理の言いたい事もわかってる


"そんな飲み方してんな"でしょ


でもね、明るく「おかえり〜」って気分でもないし、たかが1週間会えなかったくらいで寂しかったなんて言う時期はとうに過ぎてるし ただ顔合わせたくないだけ


だったら馬鹿みたいに酔っ払って行けなくなっちゃえって思ってたんですが



おかわりこないし
まだたくさん入ってる真理の生にスーッと手をのばせば


"パシっ"


「いてっ…
いやさ…嫌じゃないんだよ。嫌じゃないんだけどさ………」



その先の言葉が出ない
叩かれた所を摩ってれば「はー」と呆れた顔されて



「何？あの記事？」



そうと言えばそうなんだけど…



「ってよりさ…
………何でこんな仕事してるんだろ…広臣は
かな？」


「何それ
でも何でって言ってもね
それにあんな記事気にしない方がいいって」





そう言うけど
こんな仕事してなきゃあんな記事出る事もない
普通のカップルならただの浮気で済む話


それ考えるたび
じゃあ私は何なのよって…



「でもさ 世間的にはモデルの方が彼女なんだよ」


「そうかもだけど
臣は否定したじゃん」


「否定したってさ」


「じゃあAが彼女って公表してもらいたいの？」



違う…



首を振る私に「はーぁ」とさらに呆れ顔される


そんなこと思ってないしそうしてもらいたいわけじゃない。


広臣の事だって嫌いになったわけでも別れたいわけでもない。


自分でも何をどうしたくてどうなりたいのか
さっぱりわかんないの








今日みたいに旅行から帰って来る日やライブとか少し居なくて帰ってくる日とか休みの前の日に広臣の所に行くのは当たり前になってる


明日は休みだから部屋で私が待ってるって広臣は絶対思ってる。


その当たり前な事も"なんでよ"って





もう少しすれば帰るよ電話が広臣から入るはず
出ないと怒るし


バックから携帯を出して何気に開いたアルバムは
どれも広臣との写真ばっか




……それも…むかつく…






「あーあ
この写真インスタであげちゃおっかな」






なんか……言いたくなった

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