ずっと一緒に 2

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『びっくりした？』





パンツのポケットに手を突っ込んで中に入ってくる広臣に、奥にいた脩と有紗ちゃんが近寄ってくる





脩「うん…どうしたの？」


臣「仕事早く終わったからこのバカ迎えきた
脩と有紗ちゃんにも会いたかったしね


脩も有紗ちゃんも結婚おめでとう、良かったな」


有紗「あっ…はい…ありがとうございます」





顎で私指しながら言う広臣に、有紗ちゃんの戸惑った返事が気になるけど、和樹を気にしてるんだと思う



私も一瞬「ヤバい」とは思ったけど、元彼なだけで今何かあるわけじゃない、焦った態度はかえっておかしく思われる



…とは言っても元彼ってだけで、やましい気持ちになるってなんでだろう








和樹「あっ…あの…Aの彼氏って…」





さっきからポカンと口開けて、みんなのやり取りを見ていた和樹、そりゃそうなるよね、美容師の彼氏なはずなのに、目の前に広臣いるんだもん



しかもキャップだけで顔丸見えだし



「うん…」



気まずく答える私を一瞬ジロッと見た広臣は、和樹に目をやりながら



臣「こちらは？」


A「あっ………高校の同級生の和樹くん」


和樹「あ…初めまして…」


臣「初めまして登坂です」





普通に普通の挨拶だけど
笑いもしない広臣が何を思っているかわからない





和樹「ちょっと待って、美容師の彼氏？」


臣「え？あぁ元美容師ね」





少し苦笑いした広臣に「あー」と頷く和樹





脩「和樹くん知ってるよね？」


和樹「知ってるよ…テレビで見る人だよね」


臣「そうかも…」





少し照れ気味に言う広臣の心はやっぱり読めない
さっきから私の顔見ないし





和樹「俺帰るよ…
また、嫁さん連れてくるから、登坂さんすいません、Aまたな」




さすがに和樹も気まずかったのか、急に立ち上がって、広臣に頭を下げて出ていっちゃう





「あっ待って」







外まで和樹を追いかけた

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