君と僕の攻防戦【So.M】 (ページ20)

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番外編：僕が恋に落ちたとき　side So ページ20

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「えぇ!? 親戚の子と一緒に住む！？」

「そー。おじいちゃんのお兄さんの息子さんの従兄弟の娘さんの娘……だったかしら、真面目そうな女の子よ」

「女の子ぉ！？！？」

　晴れて大学が決まったある日。

　親戚の集まりから帰ってきた母さんから、そんな衝撃的なお知らせを受けた。

「アンタと同じ大学らしくてねー。しっかりしてるんだけど、料理だけ苦手なんですって。女の子が１人で東京に住むのは危ないし、アンタ料理得意だし、丁度良いじゃない？」

「丁度良いって何が!?」

　俺のメリットが全然感じられないのは気のせい？

　そう思っていると、「アンタが１人暮らししていけると思えない。誰かしっかりしてる子が傍にいた方がいい」なんて言われてしまった。

「あ、写真送ってもらってるのよ」

　ほら、と渡されたスマホには、制服姿で映る数人の女の子たち。この子、と示された女の子は、少し固い表情でピースをする、可愛らしいけど素朴な女の子だった。

「ちょっと人見知りするらしいけど、まぁアンタなら大丈夫よ」

　本当に……？母さんの言葉に不安になりながら、画面に映る女の子を見る。

　仲良くやっていけるのかなぁ。

　楽しみな大学生活に、ほんの少し不安が混じった。