第189話 再三災難3 ページ47
ユウキside
災難だ
気分は最悪、更に状況も最悪
この度重なる最悪を災難と呼ばずしてなんと呼ぼうか
部屋を飛び出して一度屋上に行ったがすぐに誰か来そうな気がして...屋上の縁から城の塀の上、そしてそのまま塀向こうまで飛び石のようにジャンプして
城の裏の森の中に来ていた
ここで自身の頭を冷やそうと思ったのだ
しかし
ﾕｳｷ「帰り道を、塞がれた...」
この森に妖精や魔物がいることは知っている
でも特に悪さをするとも聞かないし大丈夫だろうと思っていたのに...
ﾕｳｷ「どうしよう...」
そういえば、この森の中間辺りには川があった
そこなら少しは木が少ないし、解決策をそこで練ろう
ーーー数分後ーーー
数分歩きやっと聞こえた川の音に
少し足を速めて木々の間を抜ける
晴れた空と小川が目にはいって安堵する...と
「うわぁぁっ！？」
ﾕｳｷ「きゃっ！？」
川の方へ踏み出した足がナニかを踏むと同時に叫び声がして
驚いて思わず女子(というか今本当に女だが)の様な声をあげてしまう
見ると緑の服を着た、旅商人のような男が
ワニのような自身の尻尾を抑えていた
ﾕｳｷ「あっ、ごめんなさい！！大丈夫ですか！？」
「うぐぅぅ...だ、大丈夫...心配しないで」
ﾕｳｷ「あ、あの...貴方は...？」
恐る恐る聞けば、予想外に明るく微笑んでその人は返答をくれる
ﾔｽ「どうもどうも〜俺は旅商人のヤスゴヤ、ヤスって呼んでねお姉さん」
ﾕｳｷ「おr...私はユウキって言います、あの、ヤスさんはなんでこんなところに？」
そう聞くと、彼は笑いながら答えてくる
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作者名：夜月ルナ | 作成日時：2020年3月23日 18時
