第174話 21本『貴方だけに尽くします』 ページ32
数時間後 鬱side
グルッペン「ほう、あの地下は近々紹介してやろうと思っていた所だったのだ、丁度良かったゾ」
帰還した僕はフラッと総統室に立ち寄っていた
鬱「紹介してやろうと〜やないで、あの梯子でユウキ落っこちて頭うっとったわ...まったく...」
グルッペン「マジか、それは計算外だゾ」
自由なグルちゃんにため息をついた僕だったが、あっと思い出したので話し出す
鬱「そーやあの兵器におめめキラキラさせとったでアイツ、相変わらずあの兵器の良さは僕には理解できないけどね」
グルッペン「なんだそれめっちゃ見たかったんだが、そして何故わからないあの美しさが」
鬱「いやだって、そもそもさぁ〜....」
僕の言葉を遮って、見守っていたトントンが口を開く
トントン「ええ加減にせんかい、仕事中やろーが」
鬱「ひえ、怖いとんち〜」
グルッペン「良いだろ別に、ユウキの話と兵器の話だゾ?お前だって好きだろ?」
トントン「あんたなぁ...そりゃ好きですけども」
呆れた声でトントンが言ったところで
僕の背後のドアが開かれる
ユウキ「あ、お取り込み中でしたかね?」
話の話題だったユウキが何やら花瓶に入った花を手に
伺うように扉から顔を出す
トントン「大丈夫やで、入ってエエよ」
僕らにはまずノックしろって言うくせに...とんちも大概やな
なんて思いながら、ユウキに話しかける
鬱「それどしたん?赤い薔薇?」
ユウキ「はい、エミさんがくれまして...ほら、この部屋って寂しいじゃないですか、だから飾ろうかなって」
グルッペン「ほう、確かに綺麗だな」
ユウキ「何処に置けばいいですかね」
トントン「こっちの来客用と言うかほぼワシが使ってる机に置いといてエエよ、グルさんの机は暫く書類の山やから」
カタン、とサブの机に置かれる真っ赤な薔薇の入った花瓶
トントン「綺麗やなぁ...ほらグルさん、これ置けるくらいまで書類の山を減らしていきますよ」
グルッペン「ぐぇぇ〜いやなんじゃぁ〜」
ユウキ「頑張ってくださいねグルさん、ちゃんと21本にしてきたんですから」
グルッペン「21...しゃあないな...頑張るんだゾ...」
鬱「21かぁ...せやユウキこのあと暇?一緒出掛けよぉ〜?」
ユウキ「えぇ?嫌ですよ、図書室行くんで。じゃあ俺はこれで〜」ニコッ
鬱「あぁん待ってやぁ〜〜」
仕事戻れと僕を叱るとんちの声は無視して
僕はユウキと図書室に足を進めた
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作者名:夜月ルナ | 作成日時:2020年3月23日 18時