異種族の国の中枢神経【実況者】三 (ページ28)

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第124話　悪夢の花園31　悪夢の空間ページ28

ｼｬｵﾛﾝ？「ユウキ？なにいっt((ﾕｳｷ「シャオくんは」

至って冷静に、ユウキはシャオロンの言葉を遮る

ﾕｳｷ「そんな自分勝手な欲だけにまみれた〝目〟を俺に向けたりしない」

冷静にそう言うその瞳の奥には、しっかりとした殺意が渦巻いている

ﾕｳｷ「そもそも俺を皆の嫁って言いだしたにのはシャオくんだし、とりあえず腹が立つからはやくその姿やめてもらっていい？」

クツクツと笑い始めるシャオロンの姿は

溶けるように形を変え、ﾏﾘｰｺﾞｰﾙﾄﾞの姿へと戻る

ﾏﾘｰ「いつ気づいた」

ﾕｳｷ「目合わせたとき、違和感を感じた」

ﾏﾘｰ「見た目の変化は完璧のつもりだったのだがな、似ていただろ？」

ﾕｳｷ「どうでもいい、はやく終わらせようよ」

耳と尾を出現させつつ、冷静にユウキは言う

ﾏﾘｰ「そう急かすな、罪人、最後の時間を楽しもうぞ？」

マリーゴールドが幼女に似つかわしくない言葉で喋り、極悪な顔で笑う

ﾕｳｷ「...ねぇ罪人ってどういうことなの？」

ﾏﾘｰ「ﾊﾊ、お喋りは好きだぞ？いいだろう、教えてやる...まぁお前も少しは憶測がついているだろうがな」

いつのまにか空間は、只の黒い地面と壁になっている

ﾏﾘｰ「ここは、神が選んだ罪人を捕らえ
過去の罪、トラウマを思い出させその絶望を魔力に変え

夢の世界を統治する私達の力にする

花それぞれが罪状を表す」

ﾕｳｷ「ルピナスの罪人、貪欲の罪人...」

ﾏﾘｰ「そう、人を殺し、人を騙し、高慢で、それでいて絶望、悲哀を含むお前たちの過去の罪だ」

ﾕｳｷ「シャオくんは...」

ﾏﾘｰ「丁度いいことにこいつは『絶望』『悲しみ』の花でな」

ﾕｳｷ「ﾏﾘｰｺﾞｰﾙﾄﾞ....だからあなたが完璧に空間を操れた」

ﾏﾘｰ「あぁ、それともうひとつ言っておこう」

〝お前の罪はもうひとつある〟

その言葉と共に、閃光がはしり

思わずユウキは目を閉じる

次に目を開けた景色は

ﾕｳｷ「へ....？」

足元の血溜まり

その血を流しているのは

ﾕｳｷ「グル、さん？み、んな？」

グルッペン達であった

　