参謀長は無痛症【文スト】

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...大当たりだ。ちょうど人虎が攫われた所だったが構わない。今必要なのは組合(ギルド)の情報である。

「特異辞典」

私の異能力は欠点が多い。対象を視認しなければならないし、必要でない情報も入ってくる。加えて、体力を消費も激しい。頭いっぱいに情報が流れてくる。下らない思い出、組合(ギルド)のこと、家族のこと、『本』のこと、海外の他の異能組織のこと等。首領に電話をかければ何コールもないうちに電話が取られる。

『何か分かったかい?』

「まず人虎が攫われました、鏡花ちゃんは警察です。組合(ギルド)の方ですが....」

なだれ込んできた数多の情報を処理しつつ、必要と思われるものを首領に伝えると比較的満足気な返事が返ってくる。

『うん、それだけ分かれば上等だ。戻っておいで』

「了解しました」

あまり時間がなく大して抜き取れなかったのが残念だ。しかし、あれだけの情報があれば首領はより合理的で効率的な作戦をたてるだろう。帰ったら報告書を書いて、提出。ここからが正念場。しっかり働くとしよう。

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