参謀長は無痛症【文スト】

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ポートマフィア、武装探偵社、組合(ギルド)による戦争が始まった。現状はポートマフィアが優勢。さて、私の今の仕事は情報を仕入れること。願わくばフィッツジェラルドでも見れたらいいが。ふとお目当てとは違う人間が目に入る。

「...特異辞典」

成程、悩める小公女ってわけか。...上手くいけば人虎やフィッツジェラルドに会えるだろう。若者に助言をするのも年長者の仕事だと広津さんも言っていたっけ。

「鏡花ちゃんこんな裏路地でどうしました?」

「貴女は、参謀の...!」

「きちんと会うのは初めてですね、参謀長の戦場ヶ原Aです」

すかさず喉元に刃がやってくるが、すんでのところで止める。この感覚は久しぶりだ。直ぐに彼女は飛び退き距離をとる。こんな優秀な暗殺者があちらに行くのは少し惜しい。

「殺り合うのもいいですが話くらい聞いてください。貴女は居場所を探しているのでしょう?」

「...マフィアには戻らない」

「別に私はいいと思いますよ、探偵社に行っても。でも、成りたいものがあるなら何を使っても(、、、、、、)成ったらいいんじゃないですか?」

ぐらりと彼女の瞳が揺れる。どうやら、わかって貰えたようだ。私がすべき助言はここ迄。あとは勝手に行動してくれるだろう。携帯を開けばGPSがはっきり彼女の位置を示す。

「さてと、仕事しますか...」

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