21 ページ23
「そういえば、ドストエフスキーさん。一目惚れとはどんな感じなのでしょう?」
純粋な疑問を投げかける。一目惚れだと言われ、ここまで連れて来られたものを結局一目惚れを具体的に理解できていないのである。好意を持たれているのは判るし、私も好意がある。が、いまいちピンとこないのだ。
「そうですね...秘密です」
「なんですか、ケチくさいですね」
「おや、また新しい日本語ですか?」
絶対この人は判っているだろう。なんだか非常に解せない。
「では、質問を変えます。私の何処がいいんですか?」
彼の笑顔がいっそう深くなった気がした。もしや、ハメられたのではないか?と気づいたのだが、時既に遅し。
「まず声が好きです。顔も好きですね、ぼくに対するそんな態度も、賢いところも、深海のような色の目も。努力家なところや、濡羽色の髪も素敵です。あとは...どうしましたか、Aさん?」
「あの、ちょっと待ってください...」
興味本位で聞いた自分の浅はかさを思い知った。正直ここまでノンストップで褒められるとは思わなかったのだ。顔が熱い。脳みそがキャパオーバーを起こしている。
「ふふっ、顔が真っ赤ですよ」
するりと頬を撫でられる。驚きと恥ずかしさで彼を睨んでも、よりいっそう楽しそうにするばかりだ。
「もう、いいですから...やめてください」
「まだまだありますが、貴女がそう言うならやめておきましょう」
一目惚れとかそうでないとか、そんなこと関係なしに、今更ながらとんでもない男性に捕まったのではないだろうかと思う。
116人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
海柘榴 - うぬん......キッス (2019年5月10日 21時) (レス) id: f0a2653d1b (このIDを非表示/違反報告)
:⊃ - 更新されとるぅ…//// (2018年12月15日 8時) (レス) id: 38b1e7cbab (このIDを非表示/違反報告)
蝶々(プロフ) - モナカさん» ガハラちゃんクールにかけててよかったです(笑)応援ありがとうございます更新頑張りますー! (2018年10月1日 7時) (レス) id: e315375680 (このIDを非表示/違反報告)
蝶々(プロフ) - 乱歩君大好き人間さん» ありがとうございます!私もガハラちゃん大好きなので嬉しいです! (2018年10月1日 7時) (レス) id: e315375680 (このIDを非表示/違反報告)
モナカ - ガハラさんのクール感すっごいすきです!やっぱもうちょいポートマフィアにいて欲しいけど…更新頑張ってください! (2018年10月1日 0時) (レス) id: 4af8f25fc3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:蝶々 | 作成日時:2018年9月16日 0時