トリップしてきた夢女子、愛されすぎて困ってます ２

48.やっと会えた ページ12

Aside

やっとこの時が来たよ！涙出そう…。今、私は工藤邸の前でわなわなしてるよ！嬉しすぎて！




A『た、ただいまー！』


若干泣きそうになりつついつも通りただいまと言う。するとバタバタとものすごい音を立てながら秀ちゃんがやって来た。


赤井「A！今まで何をしていた！電話も繋がらないからAの身に何かあったんじゃないかと思ったんだぞ！？」


「探しに行きたかったがAが帰ってきた時誰も居なかったらいけないと思って探しに行く事も出来なかった」と悔しそうに呟く秀ちゃん。

急に大きな声を出されたため肩が揺れる。あれ、なんかデジャブ…。秀ちゃんに会えたことの嬉しさと大きな声を出されたことの驚きで涙が出てきてしまう。これ以上困らせたくないのに。


A『ごめんね。早く帰りたかったんだけど色んな人に捕まっちゃって…。スマホの電源は切れちゃうし、本当にごめんなさい…』

止めようと思っても涙が溢れてくる。涙のせいで上手く喋れない。そんな私を見て秀ちゃんは悲しそうに眉をひそめる。


赤井「すまない。泣かせるつもりはなかったんだ。だが無事で良かった」


子供のように泣きじゃくる私を優しく抱きしめてくれる秀ちゃん。久しぶりに感じた秀ちゃんの温もりに涙は止まるどころか余計に溢れてくる。私が泣き止むまでずっと背中を撫でてくれていた。



赤井「さて、詳しい話を聞かせて貰うとするか」



A『えっ、今の話もう終わったんじゃないの！？』


赤井「何を言っている。早くこっちに来るんだ」


そう言って私の手を引きリビングまで誘導される。秀ちゃんかソファに腰を下ろしたから今は向かい合って座るのは気まづいなと思い隣に座ろうとした。


赤井「どこに座ろうとしている」


A『ちょ、近いって！秀ちゃん！』


腕を引かれて秀ちゃんの間にちょこんと収まるという心臓に悪い体勢になる。真っ赤な顔で秀ちゃんの方を見ると楽しそうに笑っていた。くっ、悪い顔もサマになってる…！


今まであったことを話してなぜか今回の件のお詫びとして水族館に行く約束をした。お詫びなのに私が楽しめそうだな…。


まだ話の途中なのに秀ちゃんの心地よい声と香りで眠くなる。今日は色々あったからな…。



赤井「眠いなら寝るといい」



A『ありがとう』


優しく頭を撫でてくれる秀ちゃんの手に安心して目を閉じた。

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