ちょっとこっち来ないで監督生さん【ツイステ】

5冊 ページ7

Noside




ルキア・ベル。

政治家の中でも高い地位と名声を力に、政治について世界を講義してまわっている。


実力も確かであるが、母親譲りの可愛らしい顔つきから老若男女問わずファンがいる。

選挙などのときもそのファンにより有利な結果が出る。


だが、実力は伊達ではなく、多くの貴族にお気にいり判定されたルキアには膨大な信頼と好感、お金が自ら寄ってきた。




そして、そのルキアにも家族がいた。


今は亡き父と母。妻に子供が2人、そして猫。




妻は貴族の出で、政略結婚であるが、ほぼ恋愛結婚のようなもの。

お互いに惹かれ合い、結婚に至った。



妻は流石というべきか、ルキアの隣を堂々と歩けるほどの美形。

ルキアとはまた違った系統だが、美しいことには変わりない。



その美形2人の血を継いだ2人の子供は、さぞかし美しく育った。



その2人の子供が、


長男、リクラ・ベル。

次男、A・ベル。


Aとリクラは、8歳の差が離れている。



もうとっくに成人しているリクラは現在、父の弟子入りをして、基本雑用を任されている。


将来Aも父に弟子入りすることになっている。



だが、Aは心配なことがあった。






・






・





父が甘すぎて弟子入りしても意味がないのでは、と。




外ではキリッとした顔つきで仕事に挑むルキアだが、家では妻にも子供にも猫にも頬がゆるゆるになるほど甘い。



子供たちが反抗期でも、なにか失態を晒しても、


ﾙｷｱ「Aは可愛いねぇ〜!」



ﾙｷｱ「リクラは偉いねぇ〜!」


で済ませてしまう。

勿論妻にも、


ﾙｷｱ「今日も綺麗だよぉ?」


といって大量のキスの雨を降らす。


猫がいたずらをしようが、


ﾙｷｱ「ん〜〜〜〜!!可愛いから許しちゃうっ!」



とまあ、こんな感じで、目から砂糖が出てきそうなほど甘々なのだ。






しっかり者の母と、反面教師(父)のおかげでまともな高校生男児に成長したA。


自分の父が家ではそんな姿だということは、




『(絶っっっ対に言えない)』



ﾘﾄﾞﾙ「??」



ﾕｳ「????」


Aは口を硬く閉ざした。

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