Snow Manの藍色 Ⅱ (ページ14)

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やっとページ14

渡辺side

早くAに会いに行きたいのに

と、焦る気持ちとは裏腹に、徐々に押していく仕事

やっとの思いで会いに来れたと思えば

相手役の俳優と仲良く話してるA

人目も気にせずバックハグした上に

あいつが明らかにAに気があるって気づいて

苛立って不機嫌丸出しにしてたら、Aに怒られて…

深「あれは翔太が良くなかったな」

撮影場所からの帰り、照とふっかにまで説教されてる俺

渡「だってあいつ絶対Aのこと好きじゃん」

照「まぁそもそも、業界内でAに近づきたい奴数え切れねぇし」

渡「んで直接連絡先聞く勇気ねぇから、俺らに聞いてくる」

深「あーめっちゃ分かる。死んでも教えねーけど」

ジュニアの時も結構そういう奴いたけど

今はもう比べもんにならないくらいA狙いが多い

Aは狙われてるとか1ミリも思ってないし

俺らに聞かれたほうが変な虫追い払えて助かるけど

深「でも鈴木君、自分で聞いたっぽいよ」

渡「え、今日って撮影初日だよな？」

深「ちょっと前から知ってる感じだったわ」

照「相当頑張ってんなあの子」

元彼の件も曖昧なまんまなのに、今度は共演者かよ

渡「次から次へと…俺もうやだ」

深「なぁ翔太」

渡「なに？」

深「あの2人はこれから本格的に撮影も始まるし、番宣にも行くよ」

渡「分かってるよ」

深「目黒が動き出すのも時間の問題」

分かってんだって

でも、5年動かせなかった関係なんだよ

渡「他のメンバーに迷惑かけるかもしんねーじゃん」

照「翔太のしたいようにしてもいいと思うよ、俺は」

深「もう今まで充分苦しんだろ」

照「どういう結果になっても

俺たちがSnow Manってことに変わりはねーだろ？」

俺、目黒のことも大事だし

Aが俺のことで悩んだりする所も見たくない

けどAが他の奴と幸せな顔で笑い合ってる所なんて

もっと見たくない

渡「ほんとに行動に移すけど、いい？」

深「いやー動かなさすぎてなんかモゾモゾしてたのよ俺ら」

照「やっとかよって感じ」

渡「なんだよ…そういうのは早く言えよ」

深「言う前に動けよ」

……何も言い返せない

ふっかたちにわざわざ言わせるほど、俺が立ち止まってたのは事実だしな

Aが俺んとこに来てくれるとは限らねーけど

このまま他の男に取られるのを黙って見てるわけにもいかないわ

渡「…ありがとな」

照「おう」

深「気にすんな」

腹据えたからには逃がさねぇよ、A