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如月のスピリット ページ15

次、目を開けた時には周りは最初の真っ白な空間だった
目の前に如月、それ以外何も無い
絶好のチャンスだ、聞いてみよう

“スピリット” とやらを


『貴方は、どうして生まれ変わったの…?』

如月「色々な思いがあった

平和だった頃、いつまでもこの幸せが続けばいいと思っていた
空天が処刑された時、嘘だと信じたかった
空亡に襲われた時、何としてでも皆を守りたいと思った

……結局、どれも叶わなかった」


そう言って俯く如月の体は小さく震えていた
…なんとなく似てる、私と


如月「我がどうして生まれ変わったのか、だったな
恐らく……恩返しがしたかったのだ」

『恩返し…』

如月「生まれ変わって、空亡…空天と朱夏を救う
それが、一番の恩返しになると思っていた

我はそのために、Aに転生したのかもしれぬ」


空天と朱夏を救う…
自分を救ってくれた朱夏に、恩返しするために


『そうか…、そうだよ
私は、朱夏に恩返しするために生まれ変わったんだ…!』


やっと全部思い出した
今、恩返しできるかもしれない。如月の力があれば


如月「そうか…
…A、今ならまだ引き返せるぞ」

『え?』

如月「このまま我の力を託せば、お前の体は持たない
今ならこのまま力を託さずに元の世界に返すことができる
そうすれば…」




“Aは、死なずにすむ”




如月のその言葉に一瞬心が揺らいだ
けど…だけど……


『それじゃ、世界を助けられない…』

如月「朱夏の力があれば、何とかなるやもしれん
それに、Aには今も十分すぎるくらい大きな力があるではないか」

『…足りない』


今の力じゃ、如月の足元にも及ばない
それじゃダメなの…


『如月、貴方の力を貸して
私の大切なものも、貴方の大切なものも、全部守ってみせるから
恩返ししてみせるから!』


右手を如月の方へ差し出す
お願い、この手を取って。皆のために
この体がどうなってもいい、守りたいから!


如月「お前の決意は揺らがないようだな
…分かった、我の力を其方に託す
守ってみせろ、我が名にかけて!」


如月の手が私の手に触れる
そこから如月の全てが流れ込んでくる様だった


『守ってみせる
如月の名にかけて!』


辺りはまた眩い光に包まれ、やがて如月の姿は光の中に消えていった

二重人格→←幸せ



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りんご(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!更新頑張ってください! (2023年2月14日 17時) (レス) @page16 id: 672dedf817 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:kotorin♪ x他1人 | 作成日時:2020年6月20日 19時

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