アイドルとして？仲間として？《7》 (ページ12)

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明かされる真実ページ12

如月｢朱夏と出会う前、我は名も持たぬ孤児だった
色々な街を転々とし、時には盗みも働いて…生きていくのが精一杯だったのだ｣

『あ…』

如月が自身の過去を話す
彼女が言葉を発するたびに私の脳内に知らないはずの記憶が流れ込んできた。恐らく如月としての記憶

そうだ、私は生まれ変わる前、朱夏に助けられたのだ

ギリギリ生きていた私を、朱夏が救ってくれたんだ

如月｢そうして生きていた我はある日、朱夏の城に迷い込んだ｣

如月がそう話すと、私達の目の前に光が集まり小さな少女が現れた

ｱｷﾉﾘ｢あれは…｣

如月｢幼い頃の我だ｣

幼い如月は辺りをキョロキョロと見回し、不安そうな顔をしている
そしてそこに朱夏の兵が数人、城の奥から駆けてくる

｢いたぞ！侵入者だ！｣

｢なっ！朱夏様と同じくらいの女だと！？｣

｢いや、我らを騙すために化けている可能性もある。早く捕らえるのだ！｣

幼い如月は何が何だか分からないような表情を浮かべているが、兵はお構い無しに如月を捕らえてしまう

如月｢本来なら、朱夏の城に侵入したら胴と首が繋がっていられる訳がない。だが…｣

｢おいお前、名を名乗れ！｣

｢名…？｣

｢早く！この場で切られたいのか！？｣

｢名前なんて…｣

｢無理に言わなくても良いぞ｣

｢朱夏様！｣

『あ！あの時の…』

いつぞやの謎の光景で見た鬼族の女の子

ﾅﾂﾒ｢あれは、幼い頃の妾か｣

『え？』

じゃあ、あの光景で私に話しかけてたのは朱夏なの？

｢しかし、此奴は侵入者です！｣

｢ほう、この少女が？妾と同じくらいに見えるが｣

｢化けている可能性もあるかと｣

｢お前達の目は節穴か？どこからどう見ても化けてなどおらぬ｣

｢どうして、我なんかを…｣