ハイイロの空、曇るココロ

セブンスター ページ21

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「有岡くん行きましょう。」

オレンジと白
ふたつのマグカップを洗って棚に戻した

振り当てられた捜査は
高木さんと伊野尾さんは被害者の身辺調査
私と有岡くんはアパート付近の聞き込み


早く...犯人を捕まえたい...
そんな思いが身体を動かして
自然と早歩きになる


有「Aさんって女の子なのに歩くのはやいですね！」
「...そうですか？」


有「Aさんはどうして警察官になろうと思ったんですか？」
「特に深い理由は...」

有「あの...えと...」
「ここからは手分けして聞き込みしましょう。有岡くんはこのブロックをお願いします。」

可愛げのない返事、続かない会話。


次第に有岡くんの唇も固く閉じてしまったころ
昨日来たばかりのアパートに、ついた


アパートに隣接された公園に2時間後
そう約束して

何か言いたげに唇を動かそうとした有岡くんをみて
わざとらしくタバコを咥えて喫煙所に向かった

別においしいと思ったことのないソレは
ハイイロの空に溶け込んでいく


「おーい。そっちでも吸ってんの？」
トントンと出したタバコは最後の1本で

「はい。好きでしょ、これ」

空にかかげた途端
風によって巻き上げられて、とんだ。


「よし。しごとしよ。」


星柄のカラっぽのビニールをクシャ、わざと音をたててつぶしたあと

公園のゴミ箱に投げ入れたけど


ふちに当たって落ちた


昼なのに星がこっちを見ている気がして
拾ってそのままポケットに突っ込んだ

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