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「本物の彼に会えるわ！」
人でごった返した書店を覗き込み、ハーマイオニーが黄色い声を上げた。彼女の指す方を見ると、大きな横断幕がかかっていた。
【サイン会 ギルデロイ・ロックハート
自伝 私はマジックだ 本日午後12:30〜16:30】
「だって、彼って、リストにある教科書のほとんど全部書いてるじゃない！」
「奴のせいでうちは火の車だよ」
「ロン！モリーさんやおじさんも一緒？」
大人の魔法使いや魔女たちにもみくちゃにされながら待っていると、ロンがうんざりとした表情で現れた。
私の問いにそうさ、と答えると顎で向こうをしゃくった。
モリーさんが首をこれでもかと伸ばして、熱い視線を送っているのが見えた。
「酷い有様だ…こんなに混むなんて。アイタッ」
「さっさと教科書を掴んでここから抜け出さないと」
誰かに足を踏まれたハリーが呻いた。店の奥まで続く行列を押しのけ、なんとか『泣き妖怪バンシーとのオツな休日』 を引っ付かみ、モリーさん達が並んでいる所へ割り込んだ。
そこにはハーマイオニーそっくりな栗毛の夫婦もいて、聞くとやはり彼女の両親のようだった。彼らと挨拶を終えると、モリーさんがソワソワとしながら言った。
「まあ。良かった、来たのね！もうすぐ彼に会えるわ…」
「本当に楽しみよ、ねぇA？あなたも彼の本をもちろん読んだでしょう？」
「あー…えぇ、まぁ」
実の所、モリーさんに勧められた時に軽く目を通したのだが、私はあのような手合いの冒険譚があまり得意ではなかった。読んでいて、その勇敢さにこちらが辟易してしまう気がして。
「いよいよかのギルデロイのお目見えだ」
ロンが茶化すように言った直後、そのギルデロイの姿が見えた。彼が座っている周りには自分の写真がぐるりと置かれ、その目がこちらに一斉にウィンクをした。白い歯が眩しかった。
「そこ、どいて。日刊予言者新聞の写真だから」
「それがどうしたってんだ！」
カメラマンがロンに向かって低く唸った上に、足を思い切り踏んだので彼はその足をさすりながら吐き捨てた。
それが聞こえたのか、ギルデロイ・ロックハートが顔を上げてロンを見てハーマイオニーを見て、私を見て、そして最後にハリーを見た。
「もしや、ハリー・ポッターでは？」
勢いよく立ち上がって叫んだロックハートを見て、ハリーはしまった、と顔をゆがめながらその視線をさ迷わせた。
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まな(プロフ) - とても面白くて続きが気になります！更新気長に待ってます！ (6月29日 21時) (
レス) @page28 id: 0028381799 (このIDを非表示/違反報告)
平凡な人(プロフ) - まるさん» フレンド申請を私のほうでやらせていただきますね!すると通知が来ると思うので、そこをポチッとなです☆ (2022年4月17日 22時) (レス) id: 6ae6cf354a (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 平凡な人さん» こんばんは、コメントありがとうございます！本当にドラコは可愛いですね…。フレンドのお話是非お受けしたいのですが、疎くて方法がわからないです。教えてください🙏 (2022年4月17日 22時) (レス) id: 91e2d78cc8 (このIDを非表示/違反報告)
平凡な人(プロフ) - いつも楽しく拝見させていただいております!ドラコ可愛いですよね!!フレンドなりませんk(((( (2022年4月16日 22時) (レス) @page13 id: 6ae6cf354a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まる | 作成日時：2022年4月6日 20時
