心理的背理法(1)-Ⅰ (ページ40)

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真っ青な空と澄み渡った空気。
冬特有の朝に、ホグワーツは大いに沸いていた。

「朝食、しっかり食べないと」
「何も食べたくないよ」

誰かと一緒に食べる朝食にまだ慣れず、私は何となくそわそわしていた。
しかし、それ以上にナーバスになっていたのはハリーだ。
ハリーは今日、クィディッチの初陣を迎える。

「ハリー、Aを見習ってよく食べておけよ。
シーカーは真っ先に敵に狙われるぞ」

シェーマスが忠告する。
彼とも最近仲良くなったばかりだ。

「わざわざご親切に」

それでもハリーは朝食に手を付けることもせず、
ただちびちびとかぼちゃジュースを口に運ぶだけだった。

11時には学校中が競技場に詰め掛けていた。
私とハーマイオニー、ロンは双眼鏡を持ち、並んで座った。
今日はグリフィンドールとスリザリンの試合だ。

皆で作った、『ポッターを大統領に』の旗を掲げた。
グリフィンドールのシンボル、ライオンがハーマイオニーの呪文によって様々な色に光っている。

大きな歓声に迎えられて、両チームの選手が入場してくる。

兄のマーカスは私に気がついて、手を振っている。

「さあ、皆さん、正々堂々戦いましょう」

フーチ先生が審判だ。
両チームの間に立つと、箒を手にいくつか注意事項を言っているのだろう。鋭い目が選手達をぐるりと見渡した。

「よーい、箒に乗って」

銀の笛が高らかに鳴った。
箒にまたがった選手たちが高く高く舞い上がる。

試合開始だ。