心理的背理法(1)-Ⅰ (ページ26)

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「クラスに来る前に教科書を開いてみようとは思わなかったわけだな、ポッター、え？」

ハリーはまだスネイプ先生を冷たい目で見つめ返している。なんとか石は私も聞いたことがなかった。果たして教科書に載っていた知識なのだろうか。しかし、ハーマイオニーはさらにその手を高く上げ続けていた。

「ポッター、モンクスフードとウルフスベーンの違いはなんだね？」

いよいよハーマイオニーは椅子から立ち上がり、天井に届こうかと手を伸ばした。教授はそれを無視したままだ。

「分かりません。ハーマイオニーがわかっていると思いますから、彼女に質問してみたらどうですか」

数人が笑い声をあげた。それにひどく不快そうに反応すると、教授はハーマイオニーに着席するように言った。

「教えてやろう、ポッター。べアゾール石はヤギの胃から取り出す石で、たいていの毒に対する解毒剤となる。
モンクスフードとウルフスベーンは同じ植物で、別名をアコナイトともいうが、とりかぶとのことだ。
どうだ？諸君、なぜ今のを全部ノートにとらない？」

慌てて羊皮紙と羽根ペンを取り出す音があちこちから起こる。

「ポッター、君の無礼な態度で、グリフィンドールは1点減点」

その後、実際に調合するように指示があり、教授は生徒を2人ずつ組にして、おできを治す簡単な薬を作るように言った。
予想通り、私のペアはマルフォイだった。イラクサを計り、ヘビの牙を砕く。教科書わ見ながら、どうにかこなしていく。