心理的背理法(1)-Ⅰ (ページ13)

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全員が食べ終わったとみると、料理はテーブルから消え、代わりにデザートが現れた。
見たことも無い色とりどりのアイスクリームが特に目を引いた。

「やぁ、君、お兄さんはいるかい？」

私がアイスクリームを頬張っていると、突然頭上から声が降ってきた。

「食事中に悪いね、俺はオリバー・ウッド。クィディッチチームでキャプテンをしてる」

「あぁ、クィディッチの！いますよ、マーカス・フリントです。スリザリンのキャプテン」

「やっぱり！奴に妹が入学するって聞いてね。君には悪いが…アイツ、嫌な奴だがクィディッチの才能はピカイチだ。それならきっと君も素晴らしいプレーヤーになる。一年生は原則選手にはなれないから、来年のためにスカウトしておこうと思って」

「でも私、まだ箒に乗ったこと1度もないんです」

「つまりまだ君の可能性は未知数ってことだ。我がグリフィンドールは近頃負け続きでね、1人でも優秀な選手が欲しいんだ。考えておいてくれるね？」

私が頷くと、ウッドは去っていった。
ハーマイオニーが険しい表情で、私に尋ねる。

「飛行術って難しいのかしら」
「さぁ、私家では箒の乗るの禁止されてたから」

シェーマスが驚いた顔でこちらを見た。彼の口の周りはグレービーソースでべとべとで、思わず吹き出しそうになるのをすんでのところで堪えた。