COMPOSER " HiB "（２）

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side 金指 一世









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Aちゃんは、電話に出なかった。












最悪の事態 の映像が、頭に一気によぎった。









「 Aちゃん、電話でない 、 」









そう言うと、冷たい空気が流れるこの部屋が、一気に凍りついた。









「 、A、 」









さっきまで全員をまとめてくれてた藤井くんでさえ、青ざめた顔をして慌ててスマホを取り出す。









スマホを耳に当てると、落ち着かないのか歩くのを止めない。









しばらくしてスマホを耳から離し、俯いた。









「 、駄目。 A出ない 」









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「 、くっそ … 、 」









ソファにうな垂れるようにして座る那須くんは、辛そうに顔を歪めて、荒々しく頭を掻いた。









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HiHi のメンバーが揃って、見たことない剣幕で那須くんを睨みつける瑞稀くんを見て、Aちゃんがどれだけ愛されてるのかが改めて伝わってきた。









俺達にとって大切な存在で、守らないといけない存在。









俺にとってもAちゃんは癒しで、居なきゃいけない存在。









ふんわりと笑うAちゃんの顔は。きっとここにいる全員が大好きで。












目の前で拳を握りしめて震えてる那須くんもその1人。









「 A今日元気ないね、 」



「A顔疲れてるよね。 」









少しの変化にすぐ気付くぐらい大好きだから。









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「 Aちゃん、絶対見つけてきてね。」











部屋を飛び出す那須くんの背中に、俺の気持ちも託して、見送った。









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