COMPOSER " HiB "（２）

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side 作間 龍斗









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『 んふ、バレちゃった〜 』









電話越しに聞こえるAちゃんの声はどんどん緩くなっていく。










どうしよう、と考えていた時だった。









「 お姉さん、1人なの〜？ 」









「 俺達と飲まない？？そこの〇〇って店で。 」









突然聞こえた、男の声。









しかも1人じゃない。声だけ聞いても3人はいる。









、完全ナンパじゃん。









いや、てかなんで1人なんだよ。









「 Aちゃん！？ 付いてっちゃダメ、そこにいて。 」










なんて、電話越しに必死に叫んでみても、









『 へ、美味しいものもあるの〜 ！

ふふ、行きます〜！！ 』









いつになく単純で無防備なAちゃんは、緊張感のない返事をしていて、俺の声が届くことのないまま電話が途切れた。









「 、くっそ、 」












ナンパ男が言っていた店を調べると、そこまで遠くはない場所。






















タクシーに乗り込んで場所を指定すると、俺はガリさんに「先に帰る」とだけ伝えて、もう一度店を調べて見た。









その店は路地裏にあって、いかにも「怪しい店」だった。









「 あー、 っ、くそ 」









何でAちゃんに酒なんか飲ませたんだよ。









何でAちゃん1人にしてんだよ。









何でAちゃん危険な目に遭わせてんだよ。









周りにいたであろう大人達に対して、苛立ってしまう。









「 、A 、 」









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静かな車内の中で、俺はひたすらに無事を願う事しかできなかった。









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