COMPOSER " HiB "（２）

63 ページ17

.









「 にしてもあれやな、Aちゃんってバンドやってる感じせえへんよな。 」









さっきから永遠と煎餅を食べてる桐山さん。









『 よく言われます。 』










「 HiBの奴等みんな、Aは気強いんですーって言うとったからどんな子かと思ったけど、




清楚系やんな。 」










何故か小馬鹿にしたように言う中間さん。









「 ふっ、清楚(笑) 」









『 瑞稀、何笑ってんの？ 』









.









ケラケラと笑う瑞稀を睨みつけると、









「 あ、闇が見えた 」









と神山さんがふんわりと微笑んだ。









.









「 Aちゃん、俺気強い人嫌いじゃないで？？ 」









『 、、はあ。 それはどうも。小瀧さん。 』










「 なんでドキドキしてくれないん〜 」









大きな身体でいきなり抱き着いてくるもんだから、ソファに座っていた私はそのまま体勢を崩して仰向けになった。











反射的に閉じた目を開くと、目の前には小瀧さんの整った顔。









.









「 Aちゃん。 」

なんて甘い声で囁いたと思えば、どんどん顔が近づいてきた。









.









ふわりと、小瀧さんの香水が香った時、









.









「 ロリコン。 」









上から降ってきた声の主は、










さっきまでボケっとしていた藤井さんでした。









.

64→←62

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す