きみのトリコ！【めめこじ】

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………何でこうなった？




マネージャーさんに隣の控室前に連れて来られて、なかなかドアを開けられない俺。




この部屋の中に目黒蓮がおるんか…。




何で目黒蓮は俺に会いたいん……。




まって。香水とか付けて来た方が良かっ……




蓮「あ。いた」




康「…………」




ガチャっとドアが空いたと思えば、中から目黒蓮がひょっこりと顔を出した。





………………。





ぐわぁぁぁあぁぁ可愛い！！！！！





蓮「中、どーぞ」




一瞬だけ顔を見て、そのあとは俯いてロボットみたいに部屋の中に入る。




嘘やっ。2人っきりとか心臓持たんって……。




蓮「盗撮カメラマン…じゃなかった。向井さん、そこ座って」




ペコっと頭を下げてソファーに座ると、目黒蓮も俺の隣に座った。




……やっぱ、めちゃくちゃええ匂いする。




蓮「急に呼んですみません。向井さんって、下の名前は？何歳？」




康「…あ。えっ」




この前路地裏で普通に喋ったし、さっきもステージ上で会話したくせに全然声が出ーへん。




蓮「あー。まずは何でここに呼んだかだよな。えっと、ステージで言ってくれた感想って…」




康「上から目線なこと言いましたよね？！すんません！！」




膝におでこが付くくらいお辞儀をすると目黒蓮はケラケラと笑い始める。




蓮「やっと喋った(笑)上から目線ってゆーか、監督と同じこと言ったからさ、向井さん」




康「…同じこと？」




蓮「そ。目の演技が良かったってのと、間の取り方が上手くなったって」




康「あ。高校の時演劇部で…」




蓮「やっぱり？見る所が違うなって思ってた」






.






あれ。気づいたら普通に喋れてるし目も合ってる。




ステージではオーラがあってキラキラしてたけど案外喋りやすい…？




何やろ、変に気取ってないってゆーか。




蓮「んで。一般の友だち少ないから友だちになりたくって」




康「……オ、トモ、ダチ……」




蓮「この業界じゃない人から意見貰いたいなーって。あと、向井さん。もしかしたら喜んでくれると思うんだけど…」




康「………？」




蓮「またドラマ決まってさ」




康「……えっ！見ます！絶対！おめでとうございます！！」




すごい…。次から次へと役者として進んでる…！




蓮「どーも(笑)実はそれが関西人の役で、向井さんに関西弁を教えてもらえたらなーって。どう？」




康「…俺なんかで、、いいんです、か？」

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