夢小説 (ページ5)

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ヒロアカ･轟焦凍夢ページ5

「頭痛い…」

今日学校休んだ方が良かったかな、と思う程の頭の痛み。
例えるなら…そう、殴られてるような感じで。
まだ朝起きたばかりはこんなに痛くなかったし、大丈夫だろうとたかを括って学校に来たが…

「ゔー…頭痛いー…」

フラフラと歩きながら校舎を歩く。

ドンッ

「あ、」

すると誰かにぶつかる。
その反動で私は後ろに倒れそうになる。

(頭打つな、)

とぼんやりと考えていた。
でも、いつまで経っても衝撃が来ない。

「大丈夫か？」

「え、あ、いや、その…」

「フラフラ歩いてたみてえだけど…体調でも悪いのか？」

そう言いながら額に触れる手。

(冷たくて…心地いい…)

ってそうじゃなくて！
なんでこんなに心臓の音がうるさいんだろう。
ドキドキと鼓動が早くなって。
多分一目惚れなんだろうな、とどこかぼんやりと考えていた。

「頭、痛くて、その…ぶつかってしまってごめんなさい。」

「いや、それは構わねえけど…」

そういうと心配そうな顔をして覗き込む。

「あ、いや、ほんとに大丈夫なんで！じゃ！」

「ちょっと待てって。」

「あ、」

その場を去ろうとしたら腕を引かれる。
すると容易く私の身体は倒れるようにその人の身体に吸い込まれて。

「ほら、やっぱり。そんなフラフラしてる状態で放っておけるか。」

(やめて、ほんと。)

「……」

見られたくなかった。
だって、絶対顔赤いもん。

「熱もあるんじゃねえか？顔赤いし…身体も熱い。」

(ほんとやめて、それ以上言わないで。)

顔が赤いのも身体が熱いのも貴方のせいだ、なんて言えなくて。
どうしよう、とワタワタしていると

「…わりい、ちょっと抱えるな。」

そういってお姫様抱っこをする彼。

「～っ！？///」

軽々と持ち上がる私の身体。
いや、それよりも…

「ああああの！お、重いので！降ろしてください！自分で歩きますっ！」

絶対顔は真っ赤で、それを悟られないようにするのでいっぱいいっぱいで。

「ダメだ。フラフラしてるやつを歩かせられるか。」

そう言って降ろしてくれなくて。
リカバリーガールのいる保健室まで降ろしてはくれなかった。

(かっこいい…)

その人がヒーロー科の轟焦凍だと知るのはもう少し後の話。