ウソつき偽物カップル、討伐を命ずる【utit】【srr】【AtR】 (ページ9)

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その瞬間、彼の周りが光り輝いたように見えた。爆音を散らせながら巨大な亡霊は見えなくなった。え……倒したの？？そして、一瞬にして彼の姿が消えた。

『え……？嘘でしょ？』

私は慌てて駆け寄った。すると、そこにはそらるの姿がなかった。

『っ……そらる！』

彼の名前を呼びながら探すが見当たらない。

『どこ行ったの……？どこにいるの……？』

私は必死に探し回った。
もしいなかったら、私の責任だ。巻き込んでしまった。私が倒さなきゃいけなかったのに。

『あっ……！！』

……見つけた。

『っ、そらる！』

彼は神社の前に倒れていた。急いで駆け寄り抱きかかえた。

『大丈夫！？しっかりして！』

「ん……」

良かった……生きてる。

「……大丈夫だよ」

『ほんとに？』

「ん」

彼はゆっくり目を開けた。綺麗な瞳がこちらを見つめる。

『よかった……』

「ありがと」

そう言って、優しく微笑んだ。

『っ……』

初めて見た笑顔に思わず胸が高鳴る。

「なに？」

『いや、別に……』

「あっそ」

また笑った。今度は少し意地悪そうに。
可愛い、かも。なんて、
私は思わず見惚れてしまった。