ウソつき偽物カップル、討伐を命ずる【utit】【srr】【AtR】 (ページ7)

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~お化け退治~ ページ7

『じゃま、私はこれから月3万のビッグな仕事があるの！！そこの亡霊たち？あんたを祓っても所詮お小遣いの5000円が懐に入るだけ。早くやられろ』

早朝……いやほぼ夜。朝の3時に私は一人で亡霊を祓いに来た。

『はい、さよなら〜』

除霊は意外と簡単。ボロボロの闇の書(祓い道具)に力を込めると悪霊が消えていく。それで終わり。その代わり、祓い道具が出せないと詰む。そう、あの時のように、詰む。

『あと1体……』

最後の一体を消そうとした時、背後から気配を感じた。

『ぇ……何このデカいやつ……』

今まで見たことのないくらい大きい。しかも宙に浮いている。

『これってまさか……』

幽霊は私に向かって突進してきた。

『……やば』

私も負けじと、対抗して走り出したが、間に合わない。私は吹っ飛ばされて地面に倒れた。

『いったぁ……』

こんなに強いやつ、聞いてないんだけど。

『っ……』

起き上がろうとするが、身体中が痛み、上手く動けない。

『……どうしよ』

このままだと、私は死ぬ。
そんなこと分かっていた。だから、だからせめて……

『私が死んだら、誰か悲しんでくれるのかな……。うわぁ～これ終わったら新作コンビニスイーツ食べるつもりだったんだけどなぁ……』

私は薄れゆく意識の中で唱えるように喋った。

「お前、最後まで呑気すぎ」