ウソつき偽物カップル、討伐を命ずる【utit】【srr】【AtR】 (ページ6)

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「おい、手震えてんじゃん」
『んーいや〜別に……』
「やっぱ無理しなくていいよ」

そらるの手が離れていく。
私は咄嵯にその手を掴んだ。

『大丈夫だから！』
「は？」
『……っ、やめなくていいから』
「……あっそ」

私は意を決して言ったのに、反応薄っ！！なんか恥ずかしいし！！

『お金のため、お金のため』

私は呪文のように唱えた。

「はいはい、じゃあ続けるよ」
『お願いしまーす……』

私は恐る恐る手を繋いだ。すると、彼は私よりも強い力でぎゅっと握ってきた。……痛い。けど、多分嬉しい。私は思わず口元が緩んだ。

「何笑ってんだよ」
『えっ、』

慌ててもう1つの手で隠した。

「あ、そういえばさ」
『なに？』
「明日、空いてる？デートしよう」
『明日ー？』
「うん、既成事実作るためにね、いや？」
『そんなことない……けど』
「けど？？」

明日か……祓い屋の仕事だなぁ。
でも頑張れば全然時間を作れないこともない。
……よし、

『午後からならいいよ』
「おっけ」

こうして私達のデートが決まった。