ウソつき偽物カップル、討伐を命ずる【utit】【srr】【AtR】 (ページ24)

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☆ ページ24

『小さな……子ども？』

そこには、小学生くらいの小さな男の子がいた。ボロボロになった服を着ている。髪もボサボサだ。

？「○○……」

少年の口が動いた。
しかしこちらには何も聞こえない。

『今、何て言ったの？』

私がそう聞くと、今度はハッキリと聞こえる声で答えてくれた。

？「お母さん……どこぉ??」

『え？？』

？「お父さん、置いてかないでよぉ……」

どうやら迷子らしい。しかし、ここは廃園になってからかなり経つはずだ。親がここに来るはずがない。つまり、

『どうしようか、そらる』

「俺に聞かれても」

？「お母さん……お父さぁん……」

泣き始めてしまった。私はしゃがみこんで彼に目線を合わせた。

『大丈夫だよ、きっと見つかるよ』

そう言い聞かせるように言うが、なかなか涙が止まらない。もしかして悪霊じゃない？？

『泣かないで、よしよし』

頭を撫でると、彼は私をじっと見つめてきた。

？「お姉ちゃんは、いい人なの？」

『うん、そうだよ』

すると彼は安心したような表情を浮かべた。それから私の両肩を掴んで、必死に揺すり始めた。

？「お姉ちゃん、一緒に遊ぼ？？」

『それはちょっと、』

男の子にぐいっと手を引かれる。
この力……え、

「危ない!!離れろ！」

突然、後ろにいたそらるが叫んだ。