☆ ページ22
そして次の日の朝にはすっかり元気になっていた。
「おはよー！」
あー、そらる寝起き良いタイプだ。床で寝てた私を誰か褒め称えて欲しい。
『ふぁ眠い……』
『あ！！そういえば幽霊は？』
「見た限りいないんじゃない？」
確かにざっと部屋を見渡してみるが、特にいる様子や気配はしない。
『でも、油断禁物だよ。また出てくるかもしれないし！！』
「面倒くさいね〜」
『まあ、私達がちゃんと全部祓えば良いだけだけどね〜』
私達は、2人で登校した。
教室に入ると、クラスメイトたちが一斉にこちらを見た。
「え……？」
戸惑っていると、突然誰かに腕を引っ張られた。
『わっ、なに？』
引っ張ってきた相手を見ると、まふまふさんだった。いや、顔がめちゃめちゃ怖い。
「まふ、どうした？？A何のことか分かる？」
『知らない、こっちが聞きたい』
ま「まあ、とりあえず場所を移しましょう」
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
三回目の校舎裏っぽいところ。ってか腕引っ張って来てたけどまふまふくん、私先輩だよ？？
言おうと思ったけど凝視してくる目が怖すぎて言うのをやめた。
ま「聞きたいことがあります……Aさん！！」
『はい、なんでしょう！！』
敬語になってしまった。怖いもん。
ま「そらるさんとはどういう関係ですか？」
『え、だから付き合ってるってば』
ま「そらるさん、Aさんとはどうゆう関係ですか」
「Aは俺の彼女だよ」
ま「やっぱりそうですよね！！！なんで僕に隠してたんですか！？」
「だって聞かれなかったし」
ま「そんな……」
崩れ落ちるように驚愕しているまふまふさんを見てると、何だか色んな意味で申し訳なくなってくる。
『それだけ？？』
ま「それと、確認したかったのは……昨日2人が同じ部屋で泊まったっていうことが本当かどうかです……」
『ああ、うん、そうだよ？』
ま「そうですか……分かりました、引き止めてすいません」
そう言って去っていく彼の背中からは哀愁が漂っていた。……何だかシュンとした子犬みたいな。
『何だったんだ……』
「それな」
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作者名：小鳥 | 作成日時：2023年7月9日 15時
