ウソつき偽物カップル、討伐を命ずる【utit】【srr】【AtR】 (ページ17)

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☆ ページ17

放課後、私はいつもの様にそらると帰っていた。

「ねぇ、ちょっと寄りたいところあるんだけど」

『どこ？』

「俺ん家」

『え？』

「着いてきたら良いことあるよ？？」

『……分かった』

彼の家……そう神社に遊びに行くっていう経験は今まで無かった。
そらるの家はかなり大きい神社のようで、敷地が広い。石段を登ると、大きな鳥居が見えた。
私達はその奥へと進んでいった。

『これ……自分の部屋なの？？広すぎじゃない？』
「まあね」

彼はそう言って笑うと、部屋の中にあった座布団に腰掛けた。

『えっと……』

「まあまあ、まずはこれ飲んで落ち着いて」

『うん……』

差し出されたお茶を飲むと、何とも言えない苦味が口の中に広がった。

『この味苦手……』

「そうなんだ、俺は好きだな」

『ふぅ〜ん……』

「じゃあそろそろ本題に入ろうかな」

彼は姿勢を整えると、真剣な眼差しで私を見つめた。

「単刀直入に言うと、一緒に悪い悪霊退治しない？？って感じ」

『え！？』

まさかそらるの方からこんな誘いが来るとは思わなかった。

「まぁ、嫌なら無理強いはしないけど」

『やる』

「即答じゃん」

『だって、この町を守るために祓い屋としてここに来たわけだし』

「そっか、ありがとね」

彼は優しく微笑むと、私に右手を差し出した。
私はそれに応えるように強く握り返した。

「これからよろしく」

『こちらこそ！』

こうして、私達の祓い屋としての活動が始まった。