『ごめんね』 ページ42
s「姫様!!!大丈夫ですか!?」
私は伸ばしかけた腕を元に戻す。
必死な顔のそらるさんを見て私は思いとどまった。
あ、だめだ。
そして、3人に微笑む。
『……やっぱりダメ。私は行かないよ。ごめんね、せっかく迎えに来てくれたのに』
m「失礼しますっ!!姫様、ご無事で!!」
『うん、大丈夫だよ。まふまふさんも心配かけちゃってごめんね』
まふまふさんとそらるさんが部屋に入ってきて、私は窓を見た。3人とも何で、って顔してる。
『みんな……ごめんなさい』
私は今どんな表情をしているのだろう。自分でも分からない。
すると、あらきさんが一歩前に出た。
あ「あはは、バレちゃいましたか。お久しぶりです、まふまふさんそらるさん」
s「……久しぶりです、あらきさんもそっちに着いたんですか」
あ「俺、ばかでした。この4人でいた時間が1番楽しかった。だから、Aさんを返して下さい」
め「そうだよ、もうハロウィンが終わっちゃう。時間がないから早くしないと……!!」
みんなが私の方を向いた。
『……私、やっぱり帰らない』
『あの時決めたから。この王国を守っていくって』
そうだ、私はめいちゃんに守られた。そして決意したんだ。この王国の未来を見ていくって。
『確かに、いつか私もこの王国を出ていきたいと思うかもしれない。けど今は違う』
そう、私まだまだ弱いから。私も強くなる。
私は私の意志でここに残る。
『……ね?』
め「……あるんだよ、Aが女王なならなくてもこの国を守れる方法が」
『え、何それ……?』
そんな方法があればいいのに、なんて思っていたけど本当にあったんだ。
私が驚いていると、めいちゃんはゆっくりと首を縦に振った。
め「Geroさんに聞いたんだけどね」
『……!!』
ガタッ、
Geroさんの名前が出てきて思わず反応してしまった。
め「A、自分に能力あるの忘れてない??」
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作者名:小鳥 | 作成日時:2023年3月21日 13時