誘惑のVampireHouse 【2】 (ページ15)

今日:14 hit、昨日:27 hit、合計:10,306 hit

私は今日からヴァンパイアページ15

反射的に目を閉じてしまったが、恐る恐る開けるとそこは森の中だった。
周りを見渡すと何故か懐かしさがする。お母さんが小さい頃はここで暮らしていたんだよね。
ふと自分の手を見ると、爪が鋭くなっていた。

『……わぁ』

鏡を貰って見ると顔が青白くなっており歯も牙のようになっている。それにしても目線が上がったような……なるせちゃん小っちゃ。
つまり私、……無事にヴァンパイアになれたってこと？

m「じゃあ、ついてきてくださいね」

まふまふさんに案内されるがままに王国の中心へと向かう。
中心に近づくにつれて、森は荒れ果てていて死体も多くなってきた。
……痛っ。草や枝で服や肌を切ってしまう。この先に本当に王国があるの？

王国の中心部に着くと、そこには沢山の人が倒れていた。よく見たら怪我をしている人もいるし、小さな子どももいる。大きな建物だと思われたものは骨組みだけが残っていて、瓦礫の山があちらこちらにある。

そして、真ん中にある大きな広場には、一際目立つステージのようなものが。

そこに１人、立っている人は深緑のマントを羽織っていてフードを被っている。
フードのせいで顔はよく見えない。

？「久しぶり〜」

聞き覚えのある声に驚く。するとフードを取って、綺麗な黒髪が現れた。