弱い私なりの決断 ページ14
s「じゃあ……」
『私が行きます。一緒に王国に行きます。私が行けば、新しい姫となればきっと終わりにできるんでしょう?』
私はあらきさんの手を握りしめ、しっかりと目を合わせる。
あらきさんは驚いたような表情をする。
あ「本当に……!?」
『はい、でも、条件があります』
私はまふまふさんとそらるさんの方を指差す。
s「……条件?」
『まず、3人に二度と危害を加えないこと。ちゃんと願い事を叶えること。』
『……そして最後に、もうこんな残酷な実験をやめてください』
m「……それは……できません」
『え……?』
予想していなかった答えに動揺してしまう。
『どうして……?もう誰も傷つけたくないし、これ以上実験だってさせたくありません!!』
s「君の母……本当の姫様がいれば、他の民は強化されて大丈夫なはずだったけどお前じゃ出来ないんだ。仕方ない」
『だからって……嫌なんです!罪なんてないのに犠牲になるなんて!!』
m「……申し訳ないけど、その願いだけは聞けません」
『……ぁ』
あぁ、やっぱりこうなっちゃうんだ。私が現実から目を背けていただけ。
最初からこうなる気しかしてなかった。私には力がないことも血しかあげられないことも。
結局、こんな気持ちになるんだ。悲しくて寂しい気持ちになるんだ。
s「それじゃあ王国に行きましょうか。3人も着いてきてね」
そらるさんが手をかざすと魔法のように青いドアが浮き出てきて開く。
『……うん』
覚悟を決めて歩き出す。扉の中に入ると一瞬にして眩しい光に包まれた。
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テストがあって投稿が遅れました、ごめんなさい!!
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作者名:小鳥 | 作成日時:2023年3月21日 13時