私達一家の責任 ページ13
なるせちゃんはしっかりあらきさんの目を見て話す。なるせちゃんの願い事……そっか、叶うんだ。
あ「うん、もちろん。」
め「あらきさんおかしい!!そんなの!!」
あ「めいちゃんはいいの?……脆い不死身の体を手に入れても、ずっとこれからもその体と苦しいまま付き合っていくんだよ?それでもいいの?」
め「っ……」
めいちゃんは何も言えなくなってしまった。
二人とも……。
あ「それに、俺たちは姫様を連れ戻さなきゃいけないんです。例えどんな手を使っても」
m「そこからは我々が説明します」
さっきまで話していた二人が後ろから声をかけてきた。
m「姫様が逃亡してから、王国では内戦が起こり何万人もの尊い命が失われました」
s「王族とそれ以外の争いになって、最終的には王国そのものが崩壊されそうになってます。」
お母さんのせいでそんなことに……?
s「でも、もう大丈夫です。我々はこのようやく全てを終わらせられるんです。我々の悲願は姫様がお戻りになることです。姫様さえ戻ってきてくだされば……もう全て終われます。」
白い髪が風で少しなびいて。
私の肩を掴む手が震えている。
彼の目には涙が見える。
そんな顔……。
彼は今にも泣き出しそうな顔をしている。私は何も言えなかった。
『ごめんなさい……』
何に対して謝っているのか自分でもよく分からなかった。
でも、そんな状況になってしまったのは明らかにお母さんのせいだし、あらきさんたちをここまで苦しめたのも私達の責任だ。
『……分かりました』
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作者名:小鳥 | 作成日時:2023年3月21日 13時