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goddess ページ22

『わぁー!眺め最高!!』




2階に上がれば工場の明かりと都心のビルの明かり


そして私の大好きな月明かりが水面に映し出され幻想的な空間になっていた


今なら月に手が届きそうで右手を思いっきり伸ばした


月明かりに照らされ薬指に付けたシルバーリングが光った瞬間


誰かに後ろからその手を握られる


それはAKIRAくんやてっちゃんではなく……




『……吉くん』


SK「月に届いた?」




私にお揃いのシルバーリングをくれた吉くん


ニコッと微笑むとそのまま握った手を引かれ


私は吉くんの胸元に飛び込んだ




『届くはずないよ。月は遠すぎる』


SK「そうだね」


『吉くんの腕の中、温かいね』


SK「お嬢は寒そう。夜風で冷えるよ?」


『大丈夫だって(笑)』




吉くんの香水が波風に吹かれほんのり漂いだ


強すぎない程よい甘さ。柔らかな香り


デビューの時から同じ香水を使っている吉くん


本当に落ち着く……




SK「この曲のモチーフ」


『え?』


SK「お嬢なの」


『私?』


SK「「切なさを滲ませて 笑うキミがただ愛しくて」これ、まんまお嬢だからね?(笑)」


『本当に?(笑)』




自分では全くそのつもりは無いんだけれど、メンバーの目を誤魔化せれないのは私がよく知ってる


笑うときそんな表情してたのか……




SK「お嬢、いや、A」


『ん?』




ゆっくりと体が離されると私の右手を自分の顔に近づける吉くん




SK「You’re my goddess.(あなたは私の女神です)」チュッ




そう言ってシルバーリングに口づけをした


そして照れたように目を細めて笑う


何も言えない私に吉くんはまた困ったように眉を下げた


そんな顔しないでよ……




SK「……返事は、しなくていいから。お嬢が誰からも愛されることも分かってる。好きなのは俺ばっかりじゃないことも。でも、好きだから、お嬢のこと」


『吉くんは優しいね』


SK「ふっ(笑)……あっ、今日、啓司さんの家で晩ご飯だって」




真っ直ぐな性格の吉くん


そんな彼の気持ちに真っ直ぐに答えられない私


誰よりも優しい人だから


だから…




『(ごめんなさい…)』




傷つけないように心で謝ることしかできない




『ふわとろオムライスがいいな〜(笑)』

嵐→←RAY



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しろ - めっっっっちゃ面白いです。笑いが止まらないですよ。更新頑張って下さい。応援してます。 (2019年4月1日 20時) (レス) id: 50af05c841 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:向日葵 | 作成日時:2018年9月2日 21時

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