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ポルトパラティーゾは今日も穏やか
本当にここは平和な町だな
『ヨーホー!』
「「「ヨーホー!」」」
『あたしの名前知ってるかい?』
「「「ファンシー!」」」
『そう!あたしの名前はファンシー。どっかの国の言葉で「幻想」「気まぐれ」って意味なんだって。あたしを拾ってくれたトリックが付けてくれたんだ』
村娘「トリックとどうやって出会ったの?」
どっかから飛んできたそんな質問
そういえばこの話はあんまりして来なかったな
『あたしが別の海賊に殺されそうになった時、トリックに助けられたんだ』
トリック「俺がなんだって?」
『トリック!今ちょうどトリックの話をしてたんだ』
トリック「俺のなんの話だ」
『あたしとトリックの出会いさ。あたしはとある港町の酒場の娘でね、たまたまその時期バルボッサ達がその港に来てたんだ。だから酒場は海賊でいっぱいでその中にトリックもいたんだ。でも、ある日、別の海賊団の奴らと父さんが喧嘩になった。おかげで酒場はめちゃくちゃさ。家族みな殺しにされて、逃げていた私も殺されそうになった。そこにトリックがやって来てこう言った。「こいつは俺の女だ。指一本でも触れたら容赦しない」ってね』
「「「ふぅーー!!!」」」
トリック「そんなこと言ったか?」
『言ったよ!で、そのまま船に連れて行かれて今があるって訳。まぁ、あたしは身軽で戦闘能力も高かったから特別な訓練はしなかったけど』
トリック「だったらあの時も倒せただろ?」
『足首を斬られて上手く動けなかったんだ』
思い出すだけで辛い現実だけど、みんなそれを背負って生きている
家族のためにもあいつらに復讐しないといけないんだ
『あたしの家族を殺ったのはジャック・スパロウの一味さ。だからあたしは絶対あいつらを許すわけにはいかないんだよ』
ピーター「あ!ファンシーまたサボりか!?」
チップ「なんの話してたんだ?」
シャシャ「してたんだ?」
『昔の話だよ。あんた達には…あー、チップには話してないけど』
チップ「オイラにも教えてくれよ!」
トリック「ガキにはまだ早ぇよ。ほら、行くぞ!船長が呼んでる」
チップ「ガキって言うな!!」
そう言って歩き始めたトリックにちょこまかついて行くチップとシャシャ
それを見守るように歩くピーターに並んだ
ジッと見つめると気づいたのか「ん?」と首を傾げる
夕日に反射してやけに眩しい
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作者名:ファンシー | 作成日時:2018年12月1日 12時