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不穏な空気が漂う夜の海

なかなか寝付けず甲板に出る

代わり映えのしない風景に安堵の息が溢れた

その時、急に吹いた強い東からの風

嫌な予感がして急いで海を見渡せば、こちらに向かってくる船の姿

あれは……



『…チッ…おい!ラビット!!バルボッサ船長呼べ!!』

ラビット「どうした……って、おいおいおい!!マジか!!」

『今すぐ船長に「敵の船が来た」と伝えろ!!あたしは全員起こしてくるよ!』



急いで甲板を出てまずは食堂へ

今日は宴の仕込みの日だっただけにまだ何人かマンマの手伝いをしている



『マンマ!!敵が来たよ!!!』

シャシャ「本当かい!?」

チップ「オイラ、ピーター起こしてくる!!」(食堂を出ていく)

『あっ、ちょっと…!』



マズイ……多分、もうラビットが船長を呼んでみんなを起こしてるはず

今、ピーターの所に行こうとすれば他の奴らに押されて甲板に出てしまうかもしれない



マンマ「チップのことはあたしに任せてあんた達は行きな!」

『うん…』

シャシャ「後は頼んだよ…!」



急いで甲板に行けば、そこは既に戦場化としていた

パッと見た限り、チップは出てないらしい……



「オラァァ!!!」

『…ッ、!』



切りかかってくる相手の腹に向かって蹴りを入れて急いで銃を取り出す

的確に1発ずつ撃っていると視界の端に見えた人影

まさか……



『チップ……!!』

トリック「…なんで、ガキンチョが…」

『あの子、ピーターが、って…』



あれ?ピーターは……?

………もしかして!

銃口を向けられ何かを遮るように立つチップ

その彼の奥に倒れている青い服を着た男……



『……クッソ!!ジュジュビ、手ぇ貸せ!!』

ジュジュビ「後輩のあんたに指図されなくても、分かってるわよ、ッ!!」



ジュジュビが旗で攻撃している内にチップと気絶しているピーターの元へ



『よく頑張ったな…』

チップ「…ハッ!ファンシー、後ろ!!」

『……ッ!トリック!?』



チップに言われて後ろを振り向いた瞬間、目の前にはトリックの姿

あの時のように口角を上げて……

そして、鳴り響く銃声と共にトリックの左腕を銃弾が掠める









それ以降のことはよく覚えていない

気がついた時には全身に返り血を浴び、銃を持った腕をトリックに握られていた

誰かから聞いた話

トリックが撃たれたあと、狂ったように笑いながら銃を撃っていた、と……

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作者名:ファンシー | 作成日時:2018年12月1日 12時

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