ト リ ッ プ 少 女 は 武 装 探 偵 社 員 ！ ！ 【文スト】

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その場に立ち尽くす私は取り敢えず影に隠れて場を見守る事にした。


此処で私が変に動くと、この後太宰からまたしつこく抱き着いてきそうだからだ。



すると、化け物の伸びた触手が太宰を吹き飛ばした。


太宰が吹っ飛んだー！！？




次に襲いかかってきた触手は中也を狙ったが、先刻のような惨めな姿は見せなかった。

触手に何度も攻撃し、何とか場を凌げている。




私が呆然としていると、中也と目が合う。





中也は口をパクパクして、何かを私に伝えている。




「……。
塩おにぎり……………？？」


「早く逃げろだ莫迦！！！」



なんなら最初からそう云えばいいのに。

ていうか塩おにぎりと早く逃げろって口の動き似てるでしょ。

此奴何呑気に塩おにぎり妄想してんのってドン引きしそうなったよ。


兎に角逃げよう。









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少し走った場所から、かなり接戦していると判るような音が聞こえてくる。

やっぱ戻ろう。

死ぬ時は一緒だ。


というか、私が簡単に中也の命令に従うかって話だ。









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大きな爆発。


その後に爆発音が何発か。




何が起こっているか知らないが、目的地はもう直ぐだ。





そして、私が見たものは物凄い光景だった。









メルヘンちっくに云えば、

中也が仮装して踊っている。



リアルに云うと、

中也なのに、中也じゃない者が巨大化したタコのような物と激しい攻防戦を行っていた。




というか全てが速すぎて見た光景が頭ん中に入らない。

新しく出来るものが多すぎて一体どれを認識すればいいのか判らないような感じだ。


そして、戦いの決着が着いたように、先刻とは比べられない大きな爆発が起こり、周りが砂煙によって見えなくなる。





私はそのままペタリと座り込んでしまった。

頭の中がひっくり返ったようだ。




初めてこんな爆発を見た、というのもある。

中也が変になってる、というのもある。





大前提は、









私が苦労して戻って来た意味が無かった事だ。





その後、中也は太宰に触れられ、そのまま倒れてしまった。









あまり期待しなかった映画を見たが、実際結構面白くて、スッキリしている此の感覚。









アンコールとしてもう一回、中也の雄姿を見たいと思った。

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