文房具が擬人化した件について。

消しゴム ページ5

鉛筆ちゃんが現れてから１週間。
シャーペン君が現れてから４日間。
この間、私の文房具に異変はなかった。
もう大丈夫？だよね？やった！
そんな風に迂闊に考えてた。
そんなある日。

「うん。わかった。私の文房具ってみんなこうなるのかな…？」

次は消しゴムが擬人化した。


「よっす！消しゴムだ。」

「うん。よろしく消しゴムちゃん。いいから私の消しゴム出して？」

「ほい。」

おぉ。この子素直。
あそこの2人とは大違いだ。
１人は無駄に明るいし
１人は妙に上から目線だし。

「ありがと。」

でさ、さっきから気になってるんだけど。

「ねぇ！2人とも私の頭の上に避難するのやめてくんない！？重いんだけど！」

「だ、だってぇ…。」

「ひ、ひなん？何を馬鹿なこと言ってるんだ。僕は、僕は」

「言い訳思いつかないでしょ！？いいから降りてきて！」

「やだっ！」

「ははっ…。なぜ僕が君の命令を聞かなければならないぃ…。」

シャーペン君、最後の方震えてますけど。
それにさ重いんだよね、そこ。
意外にバランスとるの難しいんだから。
今は家だからまだしも、授業中にこんなことされたら、たまったもんじゃないよね。
はたから見れば、授業中に頭振ってる変人だよね。

「ここでは頭に乗っててもいいけど、学校に行ったら、一緒に机の中入ってもらうからね！」

「ひぃっ！！！」

「なぜ、僕が、この、白い奴と、一緒に」

「途切れ途切れの時点でビビってるのわかるからね？」

要するに、鉛筆ちゃんとシャーペン君は消しゴムちゃんが怖いらしい。
消されるからかな。

「大丈夫だっての！ほらほら、お前ら自体は消せねぇってわかってんだろ？」

おぉ、消しゴムちゃん、
正論言っていますが結構口が悪い。

「「ひぃぃぃぃ！！！！！」」

それもあってこの２人は怯えてるんだろう。
相乗効果ってやつ？たしか。
うん、かわいそうって少し思ったりもした。

でもさ、いい加減、重いんだよね。

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