欠けた月の残りを探して

それなりの対応で ページ45

次の日

いつものように目が覚める


……大学行きづらい


だって昨日、涼と喧嘩しちゃったもんね

ヤベーむっちゃ行きたくない


まぁ、授業出なかったら単位もらえないし行くっきゃないんだけどね


いつもより早くアパートを出て早歩きで大学に着く

よーし、これで涼に会わなければミッションクリアー……


「よっ。今日は早いのな」


サッと顔が引き攣るのがわかった

咄嗟にダッシュする


「ばぁーか。同じ手を二回もくうかよ」

『ごめんなさい。マジごめんなさい。なんかわかんないけどごめんなさい』

「今日午後６時、２０４講義室」

『はい？』

「うっせーよ、バカ！」

『あたしなんかした！？』

「知らねぇ」


そう言うと涼はスタスタと歩いていく

……今日の午後６時に２０４講義室に来いってこと？

教室のドア開けた瞬間にドッキリをされなきゃいいけど


「……ウザ」

「アイツ、マジなんなの」


小声で、でもしっかりとあたしの耳に聞こえるような声が聞こえた

それに気付かないフリをして教室に向かう


悪口を言われて思ったこと？

そんなの、１つしかない




(……器、小さくない？)

(馬鹿にはそれなりの対応をすればいい)

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