欠けた月の残りを探して

なんなんだ ページ3

黄緑色のソファーに座ってその長い足を組んで座っている男

誰の許可をもらって飲んでいるのかわからないが、去年の誕生日プレゼントで涼に貰ったコーヒーを飲んでいる

涼はあたしがコーヒーを飲めないのを知っている上でコレをプレゼントしてきたのだから本当に性格が悪い


「座らないのか？」

『あ、ゴメン……ボーっとしてたわ』


カバンを置いてソファーに座る


おい待てあたし

なぜこの男の作りだすペースにはまってしまっているんだ

確かにイケメンだと思う

でも、やることは決まっているはず


『警察ぅぅぅぅぅぅぅ！！！！』

「落ち着いてくれ」

『この世界のどこに不法侵入者を落ち着いて迎え入れる奴がいるんだ！！』

「確かに、勝手にコーヒーを飲んでしまったことは悪いと思っている」

『そこじゃない！！』


なんなんだこの男

イケメンじゃなかったら蹴り飛ばしてるわ


「聞きたいことが１つある……ここは何処なんだ？」

『あたしの部屋だ。それがわかったら出て行け』

「そういうことじゃない。地名を聞いている」

『は？東京、北区だけど』

「それは国名か？」

『国名は日本。通称ジャパン』


そう言うと男は腕を組んで考え出した

本当になんなんだ



(そろそろ我慢の限界)

(このまま蹴り飛ばしてしまおうか)

情けないほどに→←日常に紛れ込んで

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す