死だけが救いだとして ページ19
廊下に飛び出したAは混乱していた
――――もうお前はオレの側になんかいなくていい
さっきのクロロの言葉が頭の中でぐるぐるする。あたしは捨てられちゃったのかな
クロロは自由にしていい、って言ってたけど、「じゆう」ってどんな意味なんだろう。教えてもらってない
でも「いなくていい」は聞いたことがあるし、意味も分かる
あたしをぶってた人が、あたしを流星街に「捨てて」いったときに言ってた
――――アンタなんかもういなくていいのよ
クロロの言葉と似てる。きっと同じ意味
『……すてられちゃった』
クロロのことなんか知らないし、はじめて会った。だけどクロロが好きだし、クロロの言うことを聞きたいって思う
だったら「いなく」ならなきゃ。死ななきゃ
どうやったらあたしは死ぬんだろう。自分で自分をぶってもきっと、死ねない
あ、そうだ。起きた時にいっぱい大人がいた。その人に死なせてもらおう
妙に生き生きとした瞳をして彼女は走り出す
『あ！』
彼女はそんな中、「大人」を見つけたのだ
「A❤どうしたんだい？もうボクのことは怖くない？」
『うん！！あのね、おねがいがあるの』
華のような笑みを浮かべながら少女は言う
『あたしを死なせてほしいの』
その笑顔からはかけ離れたところにあるはずの言葉が少女から紡がれる
ヒソカはそれに面白味を抱いた
「どうして？」
『クロロがね、あたしのこと「いなくていい」って。だから死ななきゃ』
「クロロは「死ね」とは言ってないんだろう？」
『でも「いなくていい」っていったよ？あたしは、いなくていいの。クロロがそういったの」
――――ああ、こんな幼い頃からAはクロロに依存していたのか
純粋無垢にクロロの言うことだけを聞こうとする彼女に寒気を感じる。どうにも今のAは殺す気になれない
それに、満面の笑みを浮かべながら死んだ目をするなんて。そんなの果実がすることじゃない
「ボクは出来ない♦」
『……わかった』
「おや♠あっさり引くんだね♣」
『いうこときかないと、おとなはぶつ。死ななきゃだけど、いたいのはヤダ』
それを聞いたヒソカは思わず笑ってしまう。Aの自分勝手さもこのころからだったのか
「ついておいで❤キミを殺してくれる人のところに連れてってあげる♦」
Aは素直に頷き、ヒソカの後を一生懸命に追いかけたのだった
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
RT - とても面白いです！三年も書いていたんですね！このシリーズ大好きです！ (2018年9月3日 23時) (
レス) id: da0e7ea281 (このIDを非表示/違反報告)
rua - ちょ〜〜面白いです。 また新しい作品楽しみにしてます。 応援してます！ (2016年10月28日 15時) (レス) id: ce0d20423e (このIDを非表示/違反報告)
イチゴ(プロフ) - アスカさん» とりあえずは完結させようと思っていたところまで物語を書き、そこから繋げて行こうと思っています (2016年4月25日 18時) (レス) id: e736e9b02c (このIDを非表示/違反報告)
アスカ - 夢主vs女が楽しみすぎる！！ところで、本誌の番外編と言うのは予定通り作品を完結させてから別枠で書くのか、作品に組み込ませて書くのか決まってましたら教えていただけますか？ (2016年4月25日 0時) (レス) id: 62f7d68aec (このIDを非表示/違反報告)
藍琉 - はははっw某戦略シュミレーションゲームのうちの初期刀と同じかーwそういやちゃんとした意味は調べたことないなー…まじかよ(何個か特徴当てはまる)…かもしれないです。カルト…！！(ノД`)°。 (2016年4月20日 23時) (レス) id: 97ccf20f00 (このIDを非表示/違反報告)
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