狐に頬をつままれた ページ11
糸が切れたようにAはその場で気絶する。その反応すらもあの日と全く同じだ
「……礼を言う。コイツは親に虐待されていたから大人に怯えていた」
とりあえずは言うべきことを言う。困ったように笑うその少年の笑顔は確かに人に安心を与えるものだ
「クロロ、なんだね」
「あぁ。オレが大人だったというのは本当か？」
「うん。昨日の夜中、ものすごいオーラが森の中で爆発したんだ。驚いて見に行ったらクロロとAが小さくなってた」
嘘ではない、と本能が告げていた。きっとこの少年は嘘を吐くということを知らない
「オレはゴン。それで、こっちはキルア」
「よろしくな……って言うのはなんだか微妙な気分だけどな。あ、あとコイツはオレの妹でアルカ」
アルカという少女はジッと眠っているAを見ていた。そして泣きそうな顔でキルアに告げる
「お兄ちゃん、この子ひどい怪我だよ。治してあげなくちゃ」
「とりあえずレオリオのところ行くか。あ、レオリオってのはオレのダチで医者なんだ。さっきいた図体がデカいスーツ男」
「Aが眠っているうちに診てもらっていいか？起きたらきっとコイツは診察を受けられない」
クロロは静かにAを抱きかかえ、ゴンが案内してくれたキキョウの間へと入っていった
入ったところには何か、考え事をしているような男がいた。見るからに馬鹿そうな顔をしている、とクロロは思う
「レオリオ！Aを診てほしいんだ」
「おう。そっちはクロロか？」
「あぁ。よろしく頼む……と言える仲なのかはわからないが。きっとオレは嫌な性格をしている」
「全くその通りだ！理屈っぽいわ、仏頂面だわ、口は減らないわ」
そう悪態をつきつつもAを診る準備をしてくれているこの青年はきっと血で汚れたことがないのだろう
Aの痣を見ながらまるで自分が痛みを感じているように眉を顰める姿は愚かしい
「こりゃあずっと冷やすしか手はねぇな。簡単には治らねぇよ」
「そうか。……じゃあオレが治す。ナニカ！来てくれ」
そう言ってAと共に奥の部屋にキルアは消えて行った。それにしてもアルカのことをナニカと呼んでいたが一体どういうことなのだろう
数分後、出てきたAの身体の痣は全て綺麗に消えていた。念能力だろうか
何故かアルカも眠っていて奇妙に思う。コイツの念か？しかし精孔が開いているようには見えない
狐につままれたような気分で眠っているAを見た
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
RT - とても面白いです！三年も書いていたんですね！このシリーズ大好きです！ (2018年9月3日 23時) (
レス) id: da0e7ea281 (このIDを非表示/違反報告)
rua - ちょ〜〜面白いです。 また新しい作品楽しみにしてます。 応援してます！ (2016年10月28日 15時) (レス) id: ce0d20423e (このIDを非表示/違反報告)
イチゴ(プロフ) - アスカさん» とりあえずは完結させようと思っていたところまで物語を書き、そこから繋げて行こうと思っています (2016年4月25日 18時) (レス) id: e736e9b02c (このIDを非表示/違反報告)
アスカ - 夢主vs女が楽しみすぎる！！ところで、本誌の番外編と言うのは予定通り作品を完結させてから別枠で書くのか、作品に組み込ませて書くのか決まってましたら教えていただけますか？ (2016年4月25日 0時) (レス) id: 62f7d68aec (このIDを非表示/違反報告)
藍琉 - はははっw某戦略シュミレーションゲームのうちの初期刀と同じかーwそういやちゃんとした意味は調べたことないなー…まじかよ(何個か特徴当てはまる)…かもしれないです。カルト…！！(ノД`)°。 (2016年4月20日 23時) (レス) id: 97ccf20f00 (このIDを非表示/違反報告)
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